湖南市の同和地区出身者に「地区の人やないやろな」と言うと弁護士無しの欠席裁判で吊るし上げられる

相談員差別発言事件を考える学習会

表題の通りの差別事件がありまして、月刊「同和と在日」2011年12月号の「啓発・学習は弁護士無しの欠席裁判! 差別発言で退職に追い込まれた隣保館員」とう記事で採り上げました。学習会で配られた資料を以下にアップロードしています。

相談員差別発言事件を考える学習会-H23-11-21.pdf

参考までに、湖南市の同和地区は石部西、柑子袋、三雲、夏見、岩根東の5箇所にあります。

より大きな地図で 滋賀の部落(同和地区)一覧 を表示

今月21日に草津アミカホールで行われた学習会当日は周辺自治体に動員がかけられており、約300人が参加していたとのことです。この資料によれば、湖南市、草津市、滋賀県、部落解放同盟滋賀県連、そして公演を行った上杉聰氏が相談員の差別発言を認定しています。
資料を読んでいただくと分かるのですが、突っ込みどころが非常に多くあります。

  • 2人だけの会話なので、証拠はどこにもないこと。
  • 私的な会話なので名誉毀損ではなく、どこにも被害者がいないこと。
  • 湖南市の隣保館の出来事なのに、一報が草津市の住人だという理由だけで草津市が出てくること。
  • 隣保館員が個人的に縁故採用をしようとしたことを非難しているが、草津市は税金で盛大に縁故採用をやっていること。
  • 学習会という割には、「差別発言」をしたとされる本人が学習していないように見えること。
  • そもそも、この資料を見て学習になるのかどうか。逆に湖南市の隣保館や同和に関わるとヤバいと示すだけなのでは。

などです。他にも、この件を自治体職員と解放同盟関係者以外には知らせておらず、市民の目には触れないように処理しようとしていたフシがあるなど、突っ込みどころは他にも多いのですが、今後継続して調査していきたいと思います。

月刊「同和と在日」2011年12月号発売

月刊「同和と在日」2011年11月号を発売しました。

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部落解放研究集会に潜入! 現地からの実況レポート。
「橋下徹」新潮―文春報道について同盟員と直接対談。
滋賀県で隣保館員が糾弾され職を追われたことが発覚。
神奈川県の朝鮮学校の膨大な資料を独自入手!
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目次
●実況中継! 同和と在日がゆく「部落解放研究第45回全国集会」レポート
・「インターネット上の差別事件を考える」を一緒に考えよう
・同和事業になじみが薄い岐阜県が開催地
・森永卓郎氏の鉄板ギャグが滑る!? 部落解放研究集会の様相
・定番の差別事例紹介から人権啓発ビデオが流れる
・「大淀町立大淀病院事件」の遺族も出演。毎日新聞の影がチラリ
・ナチスはもういい! より具体的な話が聞きたい!
・下吉氏「鳥取ループは開き直っている」って言うけれど
・宣伝御礼! 「同和と在日」が写真付きで紹介された
・鳥取ループの登場に同盟員「同じ空気を吸いたくない!」
・隣保館職員「理論で勝てない」と泣きを入れる
・悲しきは末端の活動家と地区住民たち
・社会運動体の内部にこそ階級制度が存在するのでは?
・理解、批判、ガン飛ばし、有益だった集会終了後
・ウワサの九州の感動男登場、こんなところで青春ドラマ
・謎の「喧嘩自慢」気になるメッセージと同和と在日の意義
●「鳥取県内の同和地区(被差別部落)」を掲載した理由
・隠すという行為そのものが「情報を公開」する場合
・グーグルマップに掲載するというアイデアの源
・同和地区マップを消す方法とは
●特集・「橋下徹」新潮―文春報道を考える
・スペシャルインタビュー「地元の解放運動家はどう見たか?」
部落解放同盟豊中支部運営委員 佐佐木寛治氏
●ワイド特集「人権擁護法案クライマックスシリーズ5回戦」
・野田首相も推進派! 来期が最終章? 人権侵害救済法案の裏側
・組坂氏激白「野中さんが人権擁護法案で〝糾弾〟を抑え込もうとした」
・人権オジサン平岡法相、リンチ死遺族にお忍び謝罪
・ナゼか差別禁止法を訴え始めた元朝日新聞編集委員の無節操
・学会員もいる救済法の〝別働隊〟「反差別国際運動」
・啓発・学習は弁護士無しの欠席裁判! 差別発言で退職に追い込まれた隣保館員
●耐震工事もできない 朝鮮学校の厳しい財政事情
●滋賀県同和行政バトル日記⑫
・本誌が草津市の審議会で採りあげられる
・第七回口頭弁論 いよいよ結審か!?

滋賀県同和地区情報公開裁判第7回口頭弁論

昨日9月24日は、地域総合センターの名称・位置、同和地区名等の公開を求め滋賀県を提訴した裁判の第7回口頭弁論でした。

前回の口頭弁論では、滋賀県側は裁判官から、同和対策地域総合センターの全ての黒塗り個所について、どのような情報であるか説明することを求められました。そして、口頭弁論の前に小包で届いたのが338ページにおよぶ書類が滋賀県から届けられました。書類は、要覧の黒塗り個所があるページをまとめたもので、黒塗り個所の1つ1つについて、吹き出して注釈が付けられていたものです。

乙54 同和対策地域総合センター要覧非公開部分.pdf

今回の口頭弁論では、この書類についての確認がされました。

裁判官 「自治会名について、同和地区名が冠されているものと、そうではない単なる自治会名があるが、これはどのようなものですか。」
滋賀県 「同和地区の中の、さらに小さな単位の自治会名です。」
裁判官 「同和地区名とあるのは、自治会名が同和地区名であると。」
滋賀県 「そうです」

これで争点は出尽くしたようで、裁判官からこれで結審するかどうか検討するという発言がありました。ただし、次回の口頭弁論の期日は設定されており、それまでに裁判所から何らかの釈明を求められるか、あるいは私か滋賀県のどちらかが申し出て書面を出すことができます。ただ、私の方からこれ以上書面を出すことはないと思います。

次回の口頭弁論は来年の1月19日、13時30分です。

就職差別につながるおそれのある不適正な質問

滋賀県商工観光労働部労働雇用政策課が作成した「採用にあたって」という冊子がありまして、これは企業の採用選考のやり方について県が指導するために使っているものです。その中に「就職差別につながるおそれのある不適正な質問」というのが列挙されています。工員はや土方ならともかく、営業職や教育・出版関係のような仕事で、こんなものを守っている企業がいるのかと思わせるような内容です。もちろん、行政自身は守っていないことは以前報じたとおりです。

滋賀県_採用にあたって_2011-違反質問.pdf

「本来、自由であるべきもの」とありますが、民間企業がどのような採用選考をするのかもまた本来自由なことです。このような質問をしてはいけないという法律はないので、無視しても何のペナルティもないはずなのですが、「今年もこれだけ違反質問があった」「まだまだ根強い差別がある」という根拠にされるのでしょう。

どこに住むのも、政治活動も思想信条も宗教も自由なのはその通り。しかし、自由というのは、黙っておくのも、自分から話すのも、人に聞くのも自由ということ。場所に関わらず政治や宗教について自由に語れる世の中こそが自由だと思うのですが。

思想信条や宗教で闇雲に選考に落とすのもどうかと思うのですが、落とした理由なんていくらでも後付けできるわけで、こういうやり方での規制にはあまり意味がないように思います。

本人に責任のない事柄

「本籍」に関する質問
  • あなたの本籍はどこですか。
  • あなたのお父さんやお母さんの出身地はどこですか。
  • あなたの生まれたところはどこですか。
  • 生まれてから、ずっと現住所に住んでいるのですか。
  • ここに来るまでどこにいましたか。
「住所」に関する質問
  • ○○町の☓☓はどのへんですか。
  • あなたのおうちは国道○○号線(○○駅)のどちら側ですか。
  • あなたの自宅付近の略図を書いてください。
  • 家の付近の目印となるのは何ですか。
  • あなたの住んでいる地域は、どんな環境ですか。
「家族の資産」に関する質問
  • あなたのうちに田んぼはありますか。
  • あなたの住んでいる家や土地は持ち家ですか、借家ですか。
  • あなたのうちの不動産(田畑、山林、土地)はどれ位ありますか。
「家族の職業、地位、収入」に関する質問
  • あなたの家族の職業を言ってください。
  • あなたの家の家業は何ですか。
  • あなたのお父さんは、どこの会社にお勤めですか。また、役職は何ですか。
  • お母さんは働いておられるのですか。
  • あなたの両親は共働きですか。
  • あなたの家族の収入はどれ位ですか。
  • あなたの学費は誰が出しましたか。
  • あなたの兄さんは大学に行っておられるのですか。
  • 家族や親戚に○○関係にお勤めの人はおられますか。
「住宅環境・家庭の状況・他」に関する質問
  • あなたの地域は下水道が整備されていますか。
  • あなたの住んでいるところは団地ですか。
  • あなたの家は何部屋ありますか。
  • あなたの家庭の雰囲気は。
  • お父さん(お母さん)がいないようですが、どうしたのですか。
  • どうしてお母さんと別居しているのですか。お母さんは何をしているのですか。
  • お父さんとお母さんとどちらがこわいですか。
  • お父さん(お母さん)は病死ですか。死因はなんですか。病名は。
  • あなたは転校の経験がありますか。
  • お父さんが義父となっていますが、詳しく話してください。
  • 今朝は何時頃起きられたのですか。
  • 兄弟(姉妹)は何人ですか。
  • 家族はなんと言っておられますか。
  • 当社に勤められている方で、知っている人はいますか。
  • 交代勤務ですが、家族の方は了承しておられますか。

本来、自由であるべきもの

「思想、信条、宗教、尊敬する人物、支持政党」に関する質問
  • あなたは、今の社会をどう思いますか。
  • 労働組合をどう思いますか。
  • 学生運動をどう思いますか。
  • 学校外での加入団体を言ってください。
  • あなたはどんな本を愛読していますか。
  • 一番印象に残っている本は何ですか。
  • 好きな作家は誰ですか。
  • あなたの家では、何新聞を読んでいますか。
  • あなたの信条としている言葉は。
  • あなたは、自分の生き方についてどう考えていますか。
  • 将来、どんな人になりたいと思いますか。
  • 家の宗教は何ですか。何宗ですか。
  • あなたの家族は、何を信じていますか。
  • あなたは、神や仏を信じる方ですか。
  • あなたのお家に仏壇はありますか。
  • 尊敬する人物を言ってください。
  • 学校の先生のなかに尊敬する人はいますか。
  • あなたの家庭は、何党を支持していますか。
  • 政治や政党に関心がありますか。
「返答に窮する質問」
  • 自分の欠点は何と思いますか。
  • 欠席の理由は何ですか。
  • クラスでの順位は何番くらいですか。
  • 進学校なのになぜ就職を選んだのですか。
  • 友達と約束していたのに、残業を頼まれたらどうしますか。
  • 当社以外に他社を受験されましたか。
  • けんかをしますか。殴り合いのけんかをしたことがありますか。
  • 煙草を吸いますか。お酒を飲みますか。
  • 髪の毛が赤いですね。染めているのですか。
  • ボーイフレンドはいますか。どうして作らないのですか。
  • 暴走族に興味はありますか。
  • 失礼ですが、もし落ちたらどうしますか。
  • 上司(先輩)と意見が違ったらどうしますか。
  • 休みはどのように過ごしていますか。

鳥取県内の同和地区施設の一覧

これが話題になっている「鳥取県内の同和地区(被差別部落)」です。地図はどこにあるのか?という問い合わせが時々あるので、あらためてこちらに掲載しておきます。

普通、自治会館は地元の共同所有で町内会費などで維持されるのですが、それがなぜか行政の所有で光熱費も税金から出ている施設がありまして、それを地図上に示したのがこれです。地元なら知る人ぞ知ることで、何を今更なことなのですが、その施設がことごとく同和地区に存在することから、「同和」というものを後ろめたく感じている人は激烈な反応を示すようです。


より大きな地図で 鳥取県内の同和地区(被差別部落) を表示

隣保館の対象となる地域住民は同和地区住民

去年の12月のことですが、隣保館とはどういった位置づけの施設なのかということを大阪府が厚生労働省に質問し、厚生労働省がそれに答えたということがありました。これがその文書です。

隣保館厚労省見解H22.pdf

中央省庁特有の曖昧な言い回しですが、隣保館の対象となる地域住民は「同和対策事業対象地区の指定を受けていた地域や何らかの事情で地区指定は受けなかったが差別の実態が生じていた地域の住民を示しています」と書いてあります。「隣保館はただの社会福祉施設だ、同和地区とは関係ない」と自治体が口が裂けても言えないのは、やっぱりこのような事情からだと思います。

資料の最後の方を読むと、厚生労働省がこのような見解を出したのは、部落解放同盟の顔色をうかがってのことだということが分かります。「隣保館の周囲は被差別部落だ、部落差別はまだあるんだ」という見解を政府に維持してもらわないと、事実上の同和対策事業も終わってしまい、隣保館への補助を続けてもらう理由もなくなってしまうという危機感があります

法律上は一般の社会福祉施設であるはずの隣保館は、事実上は間違いなく同和地区の「ランドマーク」。そんなことを政府のお墨付きを得てまで強調するのは地域の恥と考えるのが普通の感覚だとは思いますが、いつまでもそうせざるを得ない理由は「カネ」と「メンツ」なのでしょうか。

部落解放研究第45回研究集会で、月刊「同和と在日」が紹介されました

昨日、岐阜県で開催された部落解放研究集会の第5分科会に参加してきました。そこで月刊「同和と在日」が紹介されました。

薄暗い場所での撮影なので写りがあまりよくないですが、このようにスクリーンに映し出されました。
部落解放研究大会

集会の後、「せひ買いたい」と声をかけてくださる人もいらっしゃいました。

分科会のテーマはインターネット上の「差別情報」です。条例に記載された同和地区施設をグーグルマップに配置したものについて、条例情報はすでに公開されているもので、それを二次利用したと私が説明していることについて「居直り」と非難していましたが、会場には自治体関係者もおりまして、それが単なる居直りではなくて、実は「非常にもっともな話」であることに気づいた方も多くいらっしゃったのではと思います。

会場で私も質問に立ちました。それに対して「同じ空気を吸うのも嫌だ」と非難される方もいらっしゃる一方、「どうして載せたのか意図を知りたい」とおっしゃる方もいました。

大会の模様のレポートと、そしてあの同和地区マップを掲載した理由、地図が持つ意味について、次号の「同和と在日」で詳しく解説する予定です。

鳥取市が児童館名・道路名を非公開にした理由

鳥取市が合併特例債を財源に行った同和地区環境整備事業の対象地域名を黒塗りにした件、理由説明書が送られてきて、意見書を提出するように通知が来ております。

鳥取市情報法公開審査会平成23年10月27日.pdf

同和地区と推測される対象地域を公表することは、差別を助長するおそれがあると説明されていますが、そもそも黒塗りにしたから西品治の児童館や国安の市道が同和地区名を冠したものだと確実になったけわけで、矛盾しております。とは言え、前回の経験から同和がからむと、鳥取市の情報公開審査会は非公開という結論ありきで審議するということが分かっているので、無駄な意見書は出さずに放置します。

ついでに、法務省の方は、人権侵犯事件記録を利用停止しないと採決しました。

裁決書平成23年10月31日.pdf

要約すると、「役所の内規で定めてあるので問題ない」という理屈ですが、そんなものであろうと思います。役所でも民間企業でも「それがうちの仕事なんだ!」と言ってしまえば、どんな個人情報を収集しようと「正当な業務」ということになるのが実情です。そうでなければ、調査業というものは成り立たないですしね。

「同和対策地域総合センター要覧」の詳細な説明が滋賀県より出されました

滋賀県内の同和地区に設置された地域総合センターを解説した文書を、滋賀県は同和地区や施設名が分かる部分を黒塗りにして開示していたのですが、これに詳細な解説がつきました。黒塗り部分がどのようなものか、吹き出しで説明されております。以下からご覧になれます。

乙54 同和対策地域総合センター要覧非公開部分.pdf

これは滋賀県同和地区情報公開裁判の第7回口頭弁論に向けて滋賀県が裁判所の求めに応じて提出したものです。まだ文書の公開は決まっていないのですが、その前に実質的に文書の内容が明らかになっているような状況です。

ここまで解説されてしまえば、時間をかけて調べれば黒塗り部分のほとんどを穴埋め問題のように解いてしまえそうな気がしますね。