東京高裁の判決が確定

人権侵犯事件の証拠開示を求めて法務省と争っていた裁判で、7月17日付けて最高裁が上告を棄却しました。

決定-H26-7-17.pdf

これで東京高裁の判決が確定しました。

形式的には全面敗訴ではないのですが、核心部分の大阪市の同和地区マップについては、例え個人情報開示請求でも開示はできないという判例ができてしまいました。

↓情報公開制度や個人情報開示制度は実質秘を保護するという枠組みになっていると思っていたのですが、少なくとも同和が絡めば、以下の様などう考えても実質的には公開されているものでも、保護されるべき秘密ということになってしまうようです。これはいろいろと悪用できそうです。
大阪市の同和地区マップ

真宗大谷派同和関係寺院協議会が会報で宍粟市にクレームを入れつつ、市の広報のインタビューに答えた人物が部落出身であることをネットで暴露する

真宗大谷派について調べてみていたのですが、予想以上に斜め上なことをやっていることが分かりました。

真宗大谷派には同和関係寺院協議会という、まさにそのまんまの名前の組織がありまして、その会報に「同関協だより」というのがあります。その最新号がインターネットで見られるのですが、5年も前の宍粟市の広報について、被差別部落や部落出身者を示唆する記事があるとして、何が言いたいのかよく分からない理由で宍粟市にクレームを入れています。その記事を抜粋します。

兵庫県西部にある宍粟市の広報 「しそう」 (二〇〇九年一一月号) に 「伊和の秋燃ゆ」 のタイトルで伊和神社の秋祭りを紹介する記事が載った。

<揖保川河川敷の御旅所で神事を済ませた氏子屋台四台が、次々と伊和神社の境内に戻り、A地区の屋台一台が加わった本宮の練り合わせが幕を開けた。 「エーンヤー、エーンヤー」太鼓の音とともに威勢 のいい掛け声が響き、B地区の屋台が勇ましく境内の中央を練る。続いてC地区、D地区、E地区、A地区の順で境内へ。>地区名はいずれも実名)

記事は最高潮を迎えた屋台の練り合わせを描写し、A地区出身の二人に祭りに参加できた喜びを実名で語らせている。 この記事を読むと、どこにでもある秋祭りの風景のように思える。ところがA地区が被差別部落であることから、A地区が神事が済んだ後に参加していることやA地区の出身者名を載せていることに対し、疑問の声が出た。

最近は自治体の広報はバックナンバーを含めてインターネットで公開されていることが多く、宍粟市も例外ではないので、早速宍粟市のサイトで問題の号を読んでみました。以下が真宗大谷派が問題にしたと思われる部分です。

「エーンヤー、エーンヤー」太鼓の音とともに威勢のいい掛け声が響き、東市場地区の屋台が勇ましく境内の中央に練る。続いて安黒地区、伊和地区、須行名地区、嶋田地区の順で境内へ。
(中略)
高齢の練り子となった田中譲さん(神戸市57)は一宮町嶋田の出身。「10年前に嶋田地区の屋台が誕生したときはうれしかった。幼いころから憧れてきた練りに参加できて満足している。力の続く限り務めたい」と話していた。

市報自体からは「一宮町嶋田は被差別部落で、薄木亮辰さんと田中譲さんは被差別部落出身者だ」ということは分からず、そのことを暴露したのはどう考えても同和関係寺院協議会です。

そして、同関協だよりは神事に一宮町嶋田地区が入れないことや、地区出身者の実名を書いたことについて「あまりにも無警戒で人権に対する配慮のかけらもない」と批判していますので、何が言いたいのかますます意味が分かりません。

ちなみに、解放同盟や全日本同和会の機関紙もこのようなネタに満ちています。

真宗大谷派(東本願寺)の被差別部落檀徒の一覧

京都部落問題研究資料センター秋定嘉和所長が編集者となり、1978年に三一書房より刊行された「部落問題・水平運動資料集成 補巻1」に掲載されていた「大谷派地方関係寺院及檀徒に関する調査」という資料です。

全国水平社が結成されたのが1922年ですが、その最初の活動が、東西本願寺に対する簿財拒否でした。近世においては被差別部落民の信仰は浄土真宗に限定され、東西本願寺が被差別部落民を管理していたことが関係しています。部落解放運動への協力を求められた両本願寺は、西本願寺は部落問題については宗派で自主的に取り組むとして全国水平社との連携には消極的だったのですが、東本願寺(真宗大谷派)は全国水平社との連携をすすめました。そういった歴史的な経緯が、今もなお部落解放同盟と真宗大谷派の密接な関係として続いているわけです。

部落解放運動に協力するためには、当然ながら被差別部落の場所を把握する必要があります。そこで、1923年にいわゆる「穢多寺」と、被差別部落の檀家がリストアップされました。その資料から寺名と地名を抜き出すと、以下の通りです。

今となっては、なぜかこの資料を真宗大谷派と部落解放同盟はあまり多くの人に知って欲しくないようですが、当該資料は非常に多数が出版されたため、全国の図書館に所蔵されています。

■京都府
・京都市
長光町 教業町 巽町 若松町 若竹町(三条大橋東3丁目 蓮沢寺)
・京都市小稲荷町
東七条川端 郷ノ町 下ノ町 尾形町 中ノ町 東ノ町 西ノ町(小稲荷町 願教寺)
・京都市鷹野北町
東町 花ノ坊町 十二坊町(鷹野北町 正覚寺)
・京都市田中西河原町
馬場町 玄京町ノ一部 高野蓼町ノ一部(上京区田中西河原町 独証寺)
・京都市西三条
北小路町 中合町 下合町 新建町 西院大竹町
・京都市鞍馬口
出雲路 松ノ下 俵町 神楽町
岩ヶ下東九条岩本町(浄楽寺)
・葛野郡
中野村
太秦(太秦村太秦 願生寺)
常盤谷
松尾谷(光専寺)
・乙訓郡
久世大藪築山 新神足村開田奥町 淀村字樋瓜赤井
・宇治郡
山科村川田(万因寺)
・相楽郡
祝園村東垣
・南桑田郡
馬路村三辻 保津村西垣内
篠村野条(南桑田郡篠村野条 極楽寺)
稗田野村天川 亀岡町加塚 西野々(延福寺)
高原村勇谷(円正寺)
・船井郡
桐ノ庄村木崎(教泉寺)
高原村豊田(円正寺)
須知村上野(正安寺)
園部村大村(本福寺)
東本梅村松熊(光明寺)
・加佐郡
中舞鶴町長浜

■鳥取県
□八頭郡国栄村緑浄寺
・岩美郡
富安村田島 富安村西品治 美保村宮長 美保村富安 倉田村円通寺 倉田村国安 倉田村馬場 面影村大材 宇倍野村町屋 宇倍野村広西 宇倍野村麻生 本庄村本庄 福部村湯山
・八頭郡
国中村万代寺 国中村土師百井 国中村米岡 国中村久能寺 船岡村船岡 国栄村山手 河原町稲常 八上村曳田 西郷村沖台 散岐村佐賀 散岐村八日市 隼村福井 隼村上野 八頭村竹市 八頭村河住 丹比村南 若桜村高野 私都村市場 用瀬村別府 社村古用瀬 佐治村大井 佐治村葛谷 佐治村小原 地頭村櫛谷 地頭村本折
・気高郡
松保村蔵内 大郷村高殿 東郷村中 吉岡村谷山 大和村倭文 豊実村島 寛木村下光元 大正村古海 美穂村下味野
□西伯郡大和村小波浄福寺
・東伯郡
東郷村田畑 小鴨村中河原 上小鴨村鴨河内 高城村勝負谷 高城村上米積 高城村下福田 上灘村三明寺 栄村亀谷 市勢村下伊勢 成美村出上前条 下中山村田中ノ内原
・西伯郡
米子市幸町 五千石村八幡 県村福万 春日村赤井手 大高村尾高 所子村中高 庄内村押平 法勝寺村清水 手間村宮前 大和村小波
・日野郡
野上村三部 江尾村江尾下毛 福栄村神福猪子原 日野村下榎 宮内村三栄

■滋賀県
大津市東浦(本証寺)
・滋賀郡
大木林(膳所町錦 浄業寺)
滋賀村連(長蓮寺)
坂本村八木山(専称寺)
・栗太郡
草津町(円教寺)
下田上村(下田上村稲津 恩往寺)
山田村木川(笠堂寺)
老上村橋岡(乗誓寺)
・蒲生郡
桐原村池田(徳行寺)
桐原村中小森(仏願寺)
桐原村中小森十座(教信寺)
武佐村南野(正明寺)
市辺村野口(浄念寺)
鏡山村山面(仏巌寺)
・神崎郡
御園村薗畑(玄照寺)
・犬上郡
西甲良村呉竹(光源寺)
河瀬村広野
青波村里根
東甲良村長寺(広済寺)
・伊香郡
木ノ本町広瀬(妙楽寺・七郷村磯野 本宗寺)
・東浅井郡
虎姫村小桜(社会課嘱託)
・坂田郡
醒ヶ井村一色(等倫寺)
入江村大字上多良参句(坂田郡息郷村箕浦 永福寺)
息郷村字八木沢(息郷村三吉 敬永寺)
鳥居本村甲田(法性寺飯 徳善寺)
北郷里村大字千草(北郷里村上坂 順慶寺)

■三重県
・飯南郡
射和村大字庄(射和村射和 本宗寺)
松阪町(松阪町黒田 松阪説教場)
花岡村(花岡村松山室 常徳寺)
粥見村(粥見村有間野 浄源寺)
・桑名郡
長島村字南松島(長島村大島 長円寺)
深谷村下深谷部(下深谷部 南楽寺)
長島村(正敬寺・善明寺)
・一志郡
久居町(久居町二ノ町 浄福寺)
・安濃郡
草生村(雲林院村 安楽寺・清岸寺)
・河芸郡
豊津村(豊津村 西教寺・松林寺)
・三重郡
神前村寺方東瀬方(神前村高角 林正寺)
保々村(保々村市場 敬福寺・保々村西村浄蓮寺)
宇治山田市(宇治山田市下中郷町 山田説教場)
・員弁郡
丹生川字上(員弁郡阿下喜村阿下喜 相願寺)
・鈴鹿郡
亀山町大字東町(亀山町東町 法因寺・亀山町市ケ坂 本宗寺)
・度会郡
小俣村(西光寺)
田丸村(田丸町 玄徳寺)
・多気郡
西外城田村(西外城田村相鹿瀬 長泉寺)
佐奈村(専念寺)
津田村佐伯中(津田村 浄楽寺)

■愛知県
・名古屋市
西区平野町 南区熱田断夫山 下奥田町 塚越町 西塚町 宮前町 七小町 西二葉町 清水町 蘇鉄町 下笹島町
・愛知郡
鳴海町西ノ端
・東春日井郡
小牧村字小牧(西源寺)
・葉栗郡
北方村字北方
・海部郡
津島町初日町 甚目寺村東今宿
・知多郡
成岩町字寺坊 横須賀町的場 旭村大草中島
・西春日井郡
新川町上河原

■岡山県
・苫田郡
高倉村下高倉(教本寺)
・久米郡
加美村原田(法縁寺)
加美村西幸(照福寺)
・勝田郡
真加部(教福寺)
・英田郡
江見村川北(本教寺)
大原村辻堂(金竜寺)

■岐阜県
・恵那郡
岩村町梨ノ木(浄光寺)
・加児郡
兼山町下村(西念寺)
御嵩町島垣外(兼山町 常照寺)
・稲葉郡
早田村馬場西屋敷(岐阜市小熊町大門町 円竜寺)
那加村新加納(善休寺)
・養老郡
多芸村大字大墳 日吉村字橋爪(不破郡岩手村岩手 教正寺)
日吉村大字中村(応順寺)
・海津郡
城山村大字駒野(南明寺・徳永寺)
・大垣市
久瀬川水神裏(大泉寺)
・揖斐郡
本郷村萩原(善福寺)
池田村観音堂(池田村池野 池野説教場)
・安八郡
山城村字沢渡(浄勝寺)
・不破郡
表佐村字南屋敷(不破郡荒崎村 敬恩寺)
・養老郡
時村字下山字下(明覧寺)
・稲葉郡
北長森村(北長森水海道 正蔵坊)

■新潟県
・岩船郡
平林村(北浦原郡中条村 善良寺)
村上町 岩船町(村上町大工町 善行寺)
・北魚沼郡
小千谷町(小千谷町横町 専正寺)
・岩船郡
村上町(光済寺)
・刈羽郡
柏崎町(浄教寺 専福寺)
・長岡市
新町(広永寺)
・古志郡
四郎丸川崎(広深寺)
十日町村(専福寺)
・三島郡
宮本村(日吉村鳥越 浄覚寺)

■高知県
・幡多郡
中村町(智円寺)
三崎村(誓願寺)
山奈村山田(高願寺)
入野村(入野説教場)
津田村宇橘 江川崎村用井 西上山村伊崎谷 大正村日ノ野 大正村広瀬 佐賀村佐賀 伊豆田村布 上灘村大岐 清水町松崎 三原村 平田村 和田村和田

■奈良県
・宇陀郡
神戸村小附(北葛城郡志津村村上中 正覚寺)
室生村山粕北方(専光寺)
室生村田口北方(正行寺)
宇太村岩崎(箸尾教行寺支坊 妙覚寺)

■大阪府
・東成郡
榎本村今津(称恩寺)
・中河内郡
長瀬村北蛇草(願行寺)
・豊能郡
東能勢村野間口(浄光寺)

■徳島県
・名東郡
一ノ宮村
・名西郡
高川原村 石井村尼寺

■富山県
・上新川郡
新庄町三本松 新庄町西町(新庄町新庄 正願寺)

■福井県
・大飯郡
青郷村西三松 本郷村(来迎寺)
・敦賀郡
敦賀町字三島(敦賀町結城 真願寺)

■大分県
・西国東郡
東都甲村新城(長賢寺)
・玖珠郡
東飯田村松木(明厳寺)
南山田村栗野字金山(真修寺)
・南海郡
佐伯町(佐伯町新町 善教寺)

■熊本県
・阿蘇郡
白水村吉田(円林寺)

全国部落解放協議会について

同和団体を名乗ればどのような違いが生ずるか実験するため、gooブログに「全国部落解放協議会」という名前で偽装ブログを開設していましたが、頻繁に記事が削除されるようになったので、偽装をやめました。いよいよ完全消滅してしまうかも知れません。

詳しくは、こちらをお読みください。

結局、同和団体を名乗れば企業の対応が丁寧になることが分かりました。エセ同和がなくならないわけです。

抗告許可申立が不許可となりました

鳥取地裁が下味野地区の同和減免の対象地域の文書提出命令申し立てを却下した件、広島高裁松江支部がこれに関する抗告許可申立を不許可としました。

広島高裁松江支部-決定-H260616.pdf

やはり、この件には、なるべく深く審理しないものと高裁は考えていたようです。

まだ、最高裁への特別抗告について、最高裁がどう判断するかという問題が残っていますが、特別抗告が審理されるのは非常にレアケースなので、同和減免の対象地域は秘密ということで決まってしまいそうな情勢です。しかし、こうなると同和減免の違法性についての裁判の審理が実質的にできなくなってしまうのではないかと思います。

特別抗告理由書、抗告許可申立て理由書

鳥取地裁が下味野地区の同和減免の対象地域の文書提出命令申し立てを却下した件について、特別抗告と抗告許可申立ての理由書を提出しました。あとは広島高裁松江支部と最高裁の判断を待つことになります。

特別抗告理由書-H260607.pdf

抗告許可申立て理由書-H260607.pdf

特別抗告の要件である憲法違反については、今回は憲法84条が関係するので単純です。課税額・課税根拠等を秘密にするなら、法律によらず勝手に課税するのと同じことになってしまうということです。

抗告許可申立ては判例違反や法令の解釈に関する重要な事項があることが要件になります。これは尖閣諸島中国漁船衝突映像流出事件でも話題になった、公務員の守秘義務違反についての判例が関わっています。

鳥取地裁、広島高裁松江支部は下味野の旧赤池集落が被差別部落だったことは公知であることを認めつつ、「地方公共団体である相手方が、特定の地域を同和地区であると把握していた」ことが秘密なのだから、同和減免の対象地域は実質的に秘密であるとしました。しかし、部落差別云々が問題となるのは被差別部落の場所の情報であって、鳥取市が把握していたかどうかはまた別の問題であり、裁判所はこじつけで判例にあてはめただけで、実際は判例に違反しているという趣旨の主張をしています。

また、地方税法と地方自治法は、固定資産税の減免には条例の定めが必要なことと条例を公布することが定めており、課税額・課税根拠等を秘密にすることは、これらの法律の趣旨に反していることを、法令の解釈に関する重要として主張しました。

さらに、事実として同和地区の場所は秘密にされていない状況で、同和地区の場所を公務員の守秘義務の対象とすることは、部落解放運動団体が守秘義務違反での告発をちらつかせて市役所の職員を脅迫する、えせ同和行為にも悪用できることを指摘しています。

特別抗告および許可抗告をしました

鳥取地裁が下味野地区の同和減免の対象地域の文書提出命令申し立てを却下した件について、やはり即時抗告が棄却されました。

広島高裁松江支部-決定-H260522.pdf

よって、特別抗告および抗告許可申立を行いました。

特別抗告状-H260523.pdf

抗告許可申立書-H260523.pdf

最高裁が「裁判に憲法の解釈の誤りがあることその他憲法の違反がある」と認めた場合か、広島高裁松江支部が判例違反や「法令の解釈に関する重要な事項を含む」と判断した場合に最高裁で審理されます。

争点は他の上告案件と同様で、同和事業の対象地域が文献などで明らかな場合に、正式な地域が公開あるいは開示の対象になるかということです。上告案件は長らく手続きが止まったままですが、今回は抗告なので、もっと速やかに結果が出ることが期待できます。また、抗告許可申立について高裁が許可決定を出すかどうかも、こ件を裁判所がどう考えているのかをうかがい知れる点で注目です。

相手方主張書面

即時抗告に対する相手方準備書面が届きました。

鳥取市-相手方主張書面-H260515.pdf

鳥取市の主張は、文書提出命令申し立てを却下した地裁の理由説明と同様です。下味野の場合は土地登記簿から同和地区の範囲が分かるのではという抗告人の主張については、同和地区が明らかになるものではないと否定しています。

抗告人は、「差別というのであれば同和減免自体が解放令に違反しており行政による部落差別ではないのか、差別を口実に違法行為を隠ぺいし不適切な状態を是正する機会まで奪うのは本末転倒ではないか」という趣旨の主張もしているのですが、それについてコメントはありませんでした。

また、毎度のことですが、訴訟記録をウェブで公開していることを問題としています。しかし、訴訟記録をウェブで公開することを禁止する法律はありませんし、これは住民訴訟であって、原理的には不特定多数が当事者であり利害関係者であり原告になり得る裁判なので、公開されない方が逆に問題かと思います。場合によっては税の追納を求められる人もいるのに、知らないところで物事が進められるということになってしまいますから。

5月21日に鳥取地裁での口頭弁論が予定されていますが、同和減免の核心部分に関わる書類の提出を求めたこの即時抗告について結論が出ないことには裁判が進められないので、実質的には何も審理しないことになりそうです。

即時抗告が認められなければ、最高裁までやるので、他の上告した裁判が全て半年以上放置されていることから考えると長引くかもしれません。最終的に文書提出命令申し立てが認められなければ「同和を口実に違法行為を隠蔽できる」「同和が絡めば租税法律主義の制約を事実上回避できる」と裁判所が認めたことが確定しますし、文書提出命令申し立てが認められれば、同和減免の対象地域が公開されます。裁判所がどちらを選ぶか、あるいは工夫してどちらでもない回避策を見つけ出すのか、大いに注目されるでしょう。

同和地区Wikiを開設しました

同和地区を全て網羅して調査すべく、「同和地区Wiki」を開設しました。言わば21世紀の全同和地区実態調査サイトです。同和地区の実態調査は過去何回か政府により行われてきましたが、これを民間の力でやってしまおうという考えです。

アドレスはこちらです。

http://同和地区.みんな/

Wikiなので誰でも編集できるわけですが、その性質上、匿名で参加したいという人が多いと思うので、編集は匿名ネットワークであるTorからのみ行えるようにしました。編集したい方は以下のアドレスにアクセスしていただくことになりますが、これはTor専用アドレスなので、アクセスするためにはTorが必須となります。こちらを参考にTorを導入してください・

http://inyh65b5u2mpt6d5.onion/wiki/

【解説】同和地区公開裁判の経過と意義

なぜ裁判で同和地区の公開を求めるのかということについて、今までの経過と、その意義について開設して欲しいというリクエストがありました。そこで、今さらですが詳しく解説いたします。

進行中の裁判に関する資料の生データは以下のアドレスからご覧ください。
http://files.tottoriloop.miya.be/data/H22-9-15%E8%A3%81%E5%88%A4/
http://files.tottoriloop.miya.be/data/2012/%E9%B3%A5%E5%8F%96%E5%9C%B0%E8%A3%81-H24-3-8/
http://files.tottoriloop.miya.be/data/2012/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E5%9C%B0%E8%A3%81-H24-4-6/

裁判の経過

本ブログで最初に裁判をやったのは2007年のことです。これは端的に言えば、解放同盟員が経営する土建屋で組織される部落解放鳥取県企業連合会(企業連)の会員名を鳥取県に公開させようとするものでした。当時、企業連は公共事業の入札で優遇を受けており、会員企業は指名競争入札で優先的に指名されていたため、その実態を解明しようとしたものです。結局、実質的には原告敗訴で目的の情報は公開されませんでした(ただし裁判の過程で、加入企業はおおよそ見当がつくし、企業に直接聞けば加入しているかどうか教えてもらえるようなものだと分かりました。これは「寝た子を起こす」を徹底した鳥取の解放運動と、それに由来する「隠そうとすること自体が差別だ」という考え方が関係しているものと思います)。

そして2009年には、同和地区施設(隣保館・教育集会所)の位置の公開を求めて東近江市を提訴しました(大津地裁)。これは、滋賀県で同和地区の場所を町役場に問い合わせた東近江の市民が解放同盟に糾弾されるという事件があったので、それなら「情報公開請求で同和地区の場所の公開を求めても糾弾できるのか」という問題を検証するために行ったものです。この裁判に関しては私の全面勝訴であり、施設の場所が同和地区かどうかはともかくとして、「隣保館などは公の施設であって、条例によりその位置と名称が公開されている」と判断されたことが勝因でした。

それ以来、「同和地区の場所を正式に公開させる」というのが1つのミッションとなりました。2010年には滋賀県内の同和地区の公開を求めて滋賀県を提訴(大津地裁)、2012年には鳥取市下味野の同和地区の区域の公開と、さらに同和地区で行われていた同和対策固定資産税減免の違法確認求めて鳥取市を提訴(鳥取地裁)、同年に大阪市の同和地区の位置の開示を求めて国を提訴(東京地裁)し、現在に至っています。

同和対策固定資産税減免の違法確認に関してはまだ鳥取地裁に継続中ですが、他の件は高裁に控訴し、さらに最高裁に上告しています。最高裁は通常は審理しないまま半年程度でいわゆる「三行決定」により上告を棄却してしまうのですが、滋賀県を提訴した件については1年以上何の判断もされていないという、やや異例な状態にあります。最高裁もどう判断するべきか迷っているのかも知れません。

同和地区を公開させる意義

現在、問題となっている滋賀県の同和地区、大阪市の同和地区、鳥取市下味野の同和地区については、事実として既にその場所が明らかになっており、裁判に勝ったからといって直接新たな情報が得られるわけではありません。ただし、これらの情報が建前上は秘密であったものが、正式に公開されることに意義があります。

同和地区に関することは、同和タブーのベールに包まれて自治体による公開がされ難いという実態があり、もし今回の件で公開させることに成功すれば、お役所特有の「前例踏襲」「横並び」により、他の地域の情報も次々と公開される可能性があります。すると、過去の同和対策事業の実態が広く公開されることとなり、同和事業の歴史や福祉行政の研究の発展に大いに貢献することになります。どこで、どのような施策が行われ、どのような結果があったのかということは、非常に重要なデータとなります。なかなか一般の方には分かりづらいかと思いますが、「同和」というのは日本の歴史や行政に大きく関わって、その実態が公になることは、歴史や行政の研究者にとっては実に大きなインパクトがあります(分かりやすい例としては、新選組隊士の戸籍が同和問題を理由に非公開とされた事例があり、もし同和問題を突破できるのであれば、新選組隊士の血縁関係が明らかとなり、研究が大いに飛躍することになるでしょう)。

また、同和地区の場所を問い合わせたら糾弾されるということは滋賀県に限ったことではなく、同和地区の場所を知ろうとするとそれが差別だと非難され、企業や行政への言いがかりの「ネタ」として悪用されている実態があります。正式に同和地区が公開されるということは、そのような言いがかりができなくなるということであって、いわゆる「えせ同和行為」の防止のために大きな成果を挙げることができます。

一方で、同和地区の場所が明らかになることで、結婚などの際の身元調査に悪用されるということが度々指摘されますが、少なくとも裁判の対象となっている地区は事実として明らかになっているものばかりです。探偵等が同和地区であるかどうか調べようとすればすぐに分かるものなので、調査出来るかどうかという問題に関していて言えば今さら影響はありません。

むしろ、裁判で白黒付けることは部落問題の解決に意義があります。なぜそうなのか説明するためには、この裁判の法的な意味を説明しなければいけません。

同和地区を公開しない理由説明に伴う問題

私が裁判により同和地区の場所の公開を行政に求められるのは、各自治体の情報公開条例という法律上の根拠があるためです。各自治体の情報公開条例は、行政が保有する情報は原則として公開であって、あえてそれを非公開とするのであれば、その理由を行政が説明しなければならないという枠組みになっています。つまり情報を公開する理由は不要だが、非公開とするには理由が必要…書面に書いて説明しないといけないと条例で決められているということです。もし理由がないのに情報を非公開にする自治体があれば、その自治体は違法行為を行っていることになり、裁判で争うことができるわけです。もちろん、理由というのはいい加減なものではだめで、それが合理的なものだと裁判所を納得させられるものでなければなりません。

同和地区を公開しない理由は、「これを公開しても直接特定の個人を識別することはできないが、同和地区に対する差別意識の解消が十分に進んでいない状況からすれば、公開すると特定個人の権利利益を害するおそれのある情報に該当する」という説明がされることが多いようです。例えば島根県はそのような説明をしています

しかし、この説明は別のところで問題を起こします。

この「権利利益を害するおそれ」というのは判例上は「単なる確率的な可能性ではなく、法的保護に値する蓋然性が必要」ということになっています。ご存知のとおり、裁判所は最終的には憲法の番人ということもあって、「左翼的」なところがあります。そこで、国民の権利を最大限に尊重するとそうなるわけです。

これを同和地区の場所の問題に当てはめると、同和地区の場所が分かるということは、そこに住む住人に対して法的保護に値するほどの「権利利益を害するおそれ」を生じさせるということです。

ということは、例えば大阪のように同和地区の場所を自ら行政が明らかにしてきたような地域では、その「同和地区に住むことは法的保護に値するほどに権利利益が侵害されるおそれがある」ということになってしまいます。すると、不動産を購入しようとする人が同和地区を避ける事には合理的な理由があると言えてしまうわけです。

だからと言って、「そのような不利益が生ずるのに、説明なしに同和地区の土地を売りつけられた」と不動産屋を訴える人が出たとしても、裁判所はその人を勝たせるわけにはいかないでしょう。とすると、不動産屋を勝訴させるためには「同和地区に住むことには不利益があるけど、客は不利益を受容しなければならない」という判決を出さざるを得ないわけです。しかし、これでは形式的には不動産屋の勝訴であっても、「不動産屋が客に不利益が生ずる土地を説明なし売った」という事実は変わらないので、法廷の外では不動産屋は信用を失うことになります。また、「同和地区の土地を買って住むと不利益を受ける」と言いふらしても、それは「司法も認めた事実」ということになります。

本来であれば「同和地区に住んでいると分かっても不利益を受けるわけではない」と説明すれば(私は実際それが事実だと思いますが)、不動産屋が同和に絡む顧客とのトラブルで裁判になっても「同和地区に住んでも不利益はないとの最高裁判例がある」と堂々と主張できるわけですが、そうすると、情報公開訴訟の判断と整合性が取れなくなってしまいます。

ひとまず、現在進行中の訴訟では、どの裁判所も「同和地区に対する差別意識の解消が十分に進んでいない状況からすれば、公開すると特定個人の権利利益を害するおそれのある情報に該当する」という見解で一致しているようです。これが確定すると、やはり同和地区に関わることは「権利利益を害する」ということになります。

同和地区の場所情報が実質秘であるのかという問題

そこで、裁判所は別の逃げ道を考えないといけないのですが、それが同和地区の場所は秘密であるということです。同和地区の場所が誰にも知られていないのなら、誰も不利益を受けないということになります。

しかし、本ブログで説明してきたとおり、とてもそうであるとは思えない実態があります。滋賀県においては滋賀県内の同和地区名を列挙した本が出版されていましたし、大阪市に至っては「何丁目」というところまで詳しく説明された本が出版されていました。滋賀県草津市に関しては地図上で同和地区の区域を示した、まさにそのまんまの資料が公開されました。

そもそも、かつては「同和地区の場所を隠す」という概念自体がなく、部落問題や同和事業に関する古い書籍には同和地区名が躊躇なく書かれていることが多く、時代や地域によってはむしろ「寝た子を起こす」という解放運動の理念や「同和事業の対象として予算を得るために認定してもらう」という目的で、同和地区の場所情報を積極的に広めようとしたことがありました。現在でも、当時の資料を図書館や古書店でいくらでも発掘できる実態があります。あまりに多くあることと、別の意味でも歴史的価値のある資料と混ざってしまっているので、それを「焚書」することは不可能と考えられます(顕著な例として江戸時代に書かれた「因幡誌」があり、この本にはどこが穢多村だったということが書かれていますが、これを焚書すると旧因幡国の近代の地誌の多くが失われることになります)。

裁判で問題としている滋賀県、大阪市、鳥取市下味野は、全て文献により同和地区地名が特定可能な地域です。鳥取市下味野に関しては、民間の出版物ではなくて行政が出版した市史や公報に掲載されていますし、滋賀県や大阪市もほとんどそれに近い状況にあります。

また、「公務員の守秘義務」ということが関わってきます。国家公務員法や地方公務員法の守秘義務について、判例上は「秘密とは実質秘である」とされてきました。これは、役人が「これは秘密だ」と言えば秘密になるわけではなく、事実として民間人が知ることはできず、秘密にするほどの価値がある情報でなければならないということです。これも裁判所が「左翼的」であって、国民の権利を最大限に尊重し、国が恣意的な情報隠しをできないように判断しているためです。

情報公開制度もそのことを前提に作られており、実質秘でないものは常に公開され得るということになっています。なので、情報公開法や情報公開条例によって情報を公開した公務員が守秘義務違反に問われることはありません(外国の情報公開法ではそのことを明示している場合もありますが、日本の場合は法律には明示せずに過去の裁判例に頼っているようです)。

どう考えても公になっているとしか思えない同和地区の場所について、裁判所が秘密だと言うのであれば、過去の判例を変えたか、そうでなければ同和については特別扱いをしたと見られるでしょう。

この点に関して、各裁判所は次のように判断しています。

大阪高裁:滋賀県の同和地区施設の場所は実質秘にはあたらない。(しかし同和地区名は秘密であるとしている)
東京高裁:大阪市の同和地区名は秘密、確かに出版物に同和地区名が書かれているがこれは別問題。
広島高裁松江支部:おそらく東京高裁と同じような判断。
鳥取地裁:鳥取市下味野の同和地区の場所は実質秘である。

大阪高裁は唯一私の全面敗訴となっておらず、1%だけ私に理があるといった判断をしているので、それを反映した曖昧な判断になっています。

鳥取地裁だけは明確な判断をしてる理由は、鳥取地裁の場合は情報公開訴訟ではなくて、税の徴収を求めるという別の意味合いでの裁判をしていることが関係していると思います。たまたま、鳥取地裁は明確な判断をしなければならない状況に追い込まれただけであって、東京高裁も広島高裁松江支部も同じ状況になれば鳥取地裁と同じ判断をしたかったのだと思います。しかし、現実には同和地区の場所を公言した公務員が、守秘義務違反に問われて立件されることはないと私は考えています。どう考えても同和地区の場所が公になっているという事実は変わらないので、事件にすればさらに情報拡散に手を貸すことになりますし、刑事事件は私がやっているような民事事件よりももっと厳格な判断が求められるので、有罪にするのは難しいでしょう。

私は、裁判所による同和に対する特別扱いがあると考えています。特定秘密保護法について、国が恣意的な情報隠しをするとの批判がありましたが、同和に関してはそれが堂々と行われているにも関わらず、同和タブーがあるために、あれほど騒いだメディアも話題にすらしません。

これを最高裁がどう扱うかは、同和問題のみならず「秘密とはなにか」という根源的な問題にも関わってくるでしょう。

そして、鳥取地裁では憲法が定める国民の3大義務(教育、納税、勤労)のうちの1つである、納税の義務に関する問題が問われています。

同和対策固定資産税減免の対象地域は公開しなければならないかという問題

国民に納税の義務があることは中学校くらいで習うと思います。これは国民の大変重要な義務なので、通常はとても厳格に扱われます。納税については「租税法律主義」という大原則が憲法で定められています。これは税をどのように納めるか(課税要件)は法律で定めなければいけない、国で言うなら国会で審議して法律として通さなければならず、総理大臣でも勝手に国民に税を課したり税率を変えたりは出来ないということです。

鳥取地裁で問題になっている固定資産税は市町村が住民に課す地方税なので、本来はその要件を地方議会による条例で定めなければならず、市町村長が勝手に手を出せないものです。税を課すだけでなく、逆に税を減らしたり税を課さないということも勝手にやってはいけません。例えば条例で誰にでも課すことになっている税を、市町村長が勝手に減免できるなら、市町村長が課税対象や税額を勝手に決めているのと同じことになってしまうためです。

それでも市町村長が条例に反して勝手に税を減免したのなら、「住民監査請求」さらに「住民訴訟」により税の徴収を求めることができるというルールになっています。鳥取地裁で行ったのはこれです。

しかし、実際に裁判所で争うためには何が違法な税の減免であったのかということと、徴収すべき税の対象と金額を確定する必要があります。鳥取地裁で原告が問題としたのは鳥取市下味野で行われた税の減免なので、鳥取市下味野で行われた同和減免の実態を明らかにしなければなりません。しかし、そうすると必然的に鳥取市下味野の同和地区がどこにあるのか分かってしまうわけです。その情報は鳥取市が持っているのですが、前述のとおり鳥取地裁はそれが秘密であると判断してしまったので、同和減免の違法性が問われない可能性が出てしまっているわけです。

知る人は知っていると思いますが、固定資産税については毎年年度初めになると「土地・家屋価格等縦覧帳簿」というのが公開されまして、例えばどこそこの誰の家の土地にどれだけの固定資産税が課されているかということが誰にでも分かるようになっています。必然的に、その家の資産価値がどれくらいかということも分かります。そこまでして税の公平性が確保されているのに、同和地区に関しては税の減免対象自体が秘密とされました。すると、同和を隠れ蓑にして、市町村長はいくらでも恣意的に固定資産税を減免でき、違法行為をしている証拠を秘密として隠蔽することができるので、やりたい放題ということになってしまいます。

鳥取地裁の判断に関しては、現在高裁に抗告しているところですが、認められなければさらに最高裁に抗告します。最終的に鳥取地裁の判断が否定されれば、同和と言えど違法行為の隠れ蓑にはできないと言えるわけですが、そうでなければ同和を違法行為の隠れ蓑にできると司法が証明することになります。もちろん、前者の判断をすれば、下味野の同和対策固定資産税減免の対象地域(≒同和地区)を公開する必要があります。裁判所は重要な判断を求められているわけです。

租税法律主義が「課税要件の公開」を求めているかということは、過去の判例がないようなので、これは同和問題のみならず、国民の納税の義務全般に関わる重要な判断になるでしょう。私の考えでは、租税法律主義に従えば課税要件は公開しなければいけないと思います。もし、課税要件を秘密にしてよいと裁判所が判断するなら、誰にも分からないように税を課すことができるということになるわけで、誰も知らない→法律違反を発見できない、ということになるので租税法律主義は完全に無意味化してしまいます。特に鳥取地裁の例では、下味野で同和減免が行われたことは誰でも分かることなのに裁判所が知らん振りをすることになるのでさらに悪質です。

日本最古の法律を更新するか?

鳥取地裁では、同和減免が違法である根拠として「明治4年8月28日太政官布告」いわゆる「解放令」を持ちだしています。これは穢多非人等の賤民の廃止を定めた太政官布告なのですが、同時に当時行われていた穢多非人等の土地に対する地租の減免の廃止も定められています。穢多非人等の廃止に伴って地租の減免も廃止されたのだから、同和減免はかつての地租の減免の蒸し返しであって解放令に反すると原告は主張しているわけです。

まだ日本に議会がなかった時代に定められた太政官布告が「法律」として有効であるかどうか問題となった事例として最古のものは「明治5年11月9日太政官布告」いわゆる「改暦ノ布告」のようです。もし、今回の裁判が最高裁まで持ち込まれて、解放令について何らかの判断がされることになれば、改暦ノ布告よりもさらに1年以上前の太政官布告が法律として効力があると認められる可能性があります。これは判例集のみならず、教科書に載せてもよいくらいの重要な判例になるでしょう。


以上の通り、法律が絡むのでやや難しい問題ではありますが、特に弁護士などの司法関係者にはいかに重要な意義のある裁判か分かって頂けると思います。どのような判決が出ても、非常に重要な判例として活用できるので、ぜひ注目して頂ければと思います。

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