今年の8月10日、鳥取市解放センターにおいて、鳥取市と企業連との協議会が行われました。市関係者によれば、企業連側からは松田秋夫企業連理事長(八頭町議会議長)が、市側からは綾木修都市整備部長が挨拶に立っています。
以下が情報公開条例に基づいて開示された資料です。
[2006]同和地区建設業者育成連絡協議会-参加要請
[2006]同和地区建設業者育成連絡協議会-回答書
[2006]同和地区建設業者育成連絡協議会-添付資料
なお、この協議会は毎年行われており、鳥取市からは過去5年間分の資料が開示されました。
今年の協議会では、企業連からは建設業者の倒産防止策、指名発注状況、同和研修の実施状況について質問が出され、さらに会員企業への積極的な指名発注が要請されています。それに対し、市側からは会員企業と会員外企業の指名発注状況を比較した資料と、同和研修の実績資料が出されています。
どのような仕組みになっているのか詳細は不明ですが、2005年度の公共工事は実際に企業連会員企業に優先して発注されています。別の市関係者によれば、2002年に同和対策の特措法が切れるまでは、特に同和対策の公共工事は企業連に対してほぼ独占的に発注され、「規模の小さな企業があぶれないように」持ち回りに近い形で発注が行われていたと言います。しかし、過去の指名発注状況資料によれば、少なくとも2004年度までは同和地区を対象とした公共工事の指名発注は、ほとんど企業連会員に対して行われていました。
協議資料の質問事項に「わけても企業連建設業者に倒産が相次ぎ深刻な状況となっている」とありますが、実際にそのような状況のようです。ある企業連会員企業によれば、公共工事は明らかにに激減しており、営業努力で民間の工事を受注してなんとか持っている状況ということでした。また、別の県内関係者によれば、企業連役員の関連企業でさえ特措法が切れたことの影響は深刻で、財務状況は2003年以降急激に悪化し、ピーク時の半分ないしは3分の1程度の売り上げしかない状況ということです。
県の実態調査によれば、県全体の事業所のうち建設業の占める割合は10.9%(平成16年)に対し、県下同和地区に限れば49.0%(平成17年)と異常な高率を示しており、同和地区の産業構造の再編が遅れた結果、国の緊縮財政が同和地区を直撃していると言えます。
なお、このような状況でも鳥取市では要請通りに全職員(1,769人)同和研修が行われています。
(次回に続きます…)
本当に、県内の建設業者はシャレにならない状態らしいです。それならなおさら同和研修や買春日記を書いている場合ではないと思うのですがね。