8月6日(日)、郡家公民館で、「八頭町同和問題講演会」を開催し、374名が参加しました。山口県人権啓発センター事務局長の川口泰司さんを講師に「差別っていったいなんやねん?」という演題で講演していただきました。
講演で川口さんは、『2002年3月末をもって、同和対策事業に係わる特別措置法が終わりました。そのとたん各地では、同和という文言をどんどん人権に替えています。今すごく気になっているのは学校教育や社会啓発の中で、これまでの同和教育・同和行政の成果や手法を生かして人権教育・人権行政に広げていくんだ、同和教育を大事にしてきたことを受け継いで、と言いながら、肝心要な部落問題がどっかへ行ってしまったんじゃないかということです。
10年前、先生が学校で部落問題の授業なんかするって言ったら、うちらの地域の父ちゃん母ちゃん、「先生、頼むけそんな同和や部落だって言うてくれるな」って、地区外の人が、「もう
そんなん教えんでもええ」って言うのと同じ言葉ですが、意味が1 8 0 度違うんです。頼むけそっとしとけっていうのは、それだけ周囲の差別意識が強かった。そんな授業で、この辺でも部落あるんかと話になったら、うちの子明日から学校行けんようになるって。頼むから、そっとしとけという厳しい差別の裏返しです。部落問題の解決された姿というのは、部落出身ということを隠していろんな人と仲良くなることと違います。自分が部落に生まれたということを言っても、差別で悩んだときでも、一緒になって悩んでくれ闘ってくれる、そういった人間関係で生きていくとき、初めて解決された状態です。多くの人は、部落が差別をされてきた歴史ばかり勉強してきたんですが、差別されてきた歴史と同じ数だけその差別と闘ってきた歴史があるんです。その差別の中でも人間としての誇りを奪われず、生き抜いてきた歴史がある。いろんな時代的な制限・条件の中でも、日本に誇る文化や産業や芸能を担ってきました。今の学校教育では、そういうことも教えています。それぞれに差別との出合いがあると思いますが、最初の出合いが大事です。
最初、マイナスで出合ったら、そんな問題係わりたくない、そんなん関係ないってなります。でもそうなら、プラスの出合いをしてほしいです。
私の貴重な出合いは福岡でした。その方は僕にこう言ったんです。「部落に生まれたっていうことを恥じとらーせんか、何恥ずかしいことがある。差別は、する人がいるからされる人がいるんだぞ。部落があるけ差別があるんではない。同和の人とワシ等とは違うって差別でもしとらんと生きていけれん、自分に自信の無い追い込まれた人がいるから差別されてるだけだ。下向かないで、胸張って生きんさい。」ガツーンと殴られる衝撃でした。
差別問題を考えるときにすごく大事な視点は、差別は、する側に100%問題があるという点です。
同和教育が大切にしてきたもの、差別によって奪われてきたものは何だったんですか。差別で一番奪われたのは、人と人との温かい人間関係を切られたことです。同和教育、解放運動はその切られた糸をもう一回紡ぎ直したんです。人って信じてもいいんじゃないかって。
ありのままの自分を出しても、差別や疎外されない、そんな人間関係を作ってみませんか。それが人権のまちづくりなんです。地域には間違ったマイナスの情報が流れ、圧倒的に真実の情報が欠けています。だから学んでほしいです。
研修を受ければ受けるほど、差別が何か見えるようになります。やらんかったら見えてないだけです。結婚の時など直接自分の身にふりかかった時に表面に現れるんです。でもそれじゃあ遅いんです。だから今のうちに、もっともっと自分のために美しく生きませんか。』と話されました。
「広報やず」は、私が今まで見た中でも最強クラスだと思います。
山口県なのになぜ関西弁?というのを少し不思議に思いましたが、講師の川口泰司氏のプロフィールをご覧になれば納得できると思います。
私は部落民を自称する人の講演会というのは非常に有害であると思っています。この講演会の内容も、結局は同和教育で部落出身という身分を受け継いでゆく趣旨になっており、差別の解消には繋がっていません。何よりも、「自分は部落民だ」ということを自称することは、自分だけではなく、周囲の人の出自暴きをすることになり、聞き合わせや身元調査を禁止する意味がなくなってしまうからです。「○○の誰それが自分は部落民だと言っていたから、やっぱり○○は同和地区なんだな。」といった具合です。安易にカミングアウトすることを推奨するべきではありません。そのことで、非常に不愉快な思いをしたという地区住民の声を聞いています。
ああ on 2006年10月23日 10:08 PM
こんな話聞かされて、「差別をなくそう」という気にはなれないだろう。いうのもめんどくさい。こういう「人権」「差別」の考え方がある、「役場の中では我が物顔」とか、反面教師になるが、おおかたは
見ざる聞かざる言わざる、だろう。
こんなのやらないほうが「部落さべつ」はなくなる
匿名 on 2006年10月23日 10:36 PM
地方自治体の中では解同系職員はやりたい放題
です。なんたって無試験で役所に入庁できますし、管理職も怖がって彼らには注意もできません。入札は解同の息のかかった企業が優先的に仕事を取って行き、支払いも彼らが優先!奴らは市民の税金にたかるダニです。奈良市のような話は多かれ少なかれ鳥取県内の自治体にはどこにでもありますよ。
鳥取ループ on 2006年10月24日 10:32 AM
一昔前なら、こういった公演や研修を「くだらない」だとか「面倒だ」と言おうものなら、糾弾されたものですが、私のところには今のところ何も抗議は来ていません。実際くだらないし、今となっては現実との乖離が大きすぎて、むしろ偏見を広める結果になっていると思います。
> 奈良市のような話は多かれ少なかれ鳥取県内の自治体にはどこにでもありますよ。
奈良県と共通するいくつかの具体的な事例には興味を持っています。何か情報がありましたら、よろしくお願いします。