昨年11月5日から7日、鳥取市で全国解放保育研究集会が開催されました。これはいわゆる「同和保育」の研究集会です。同和保育と言うのは元々、低学歴層の多かった同和地区の学力保障の1つとして始められたものです。もちろん、現在はそういった本来の目的からは外れてしまっています。
この大会は行政のバックアップのもとで行われました。鳥取市からは180万円の補助金が交付されていますし、県からも少なくとも100万円以上の補助が出ているようです。写真の冊子の冒頭には、全同教や自治労委員長と並んで、片山鳥取県知事、竹内鳥取市長、中永鳥取県教育長のあいさつ文が載せられています。
さて、その集会テーマは次の通りです。
『部落差別をはじめあらゆる差別の現実に学び、解放保育を創造しよう』
-保育所・幼稚園・地域、家庭すべてをジェンダー・フリーの視点で点検し、「男女共同参画社会」の担い手を育てる保育を創造しよう-
- 平和・人権文化の確立をめざし、「世界の子どもに平和と非暴力の文化をつくる国連10年」をすべての地域、保育所・幼稚園で実践しよう!
- 「子どもの権利条約」の精神を生かし、すべての地域で子どもの権利擁護システムの確立に向けて、「人権教育のための世界ぷろぐらむ」の取り組みを強化しよう!
- 地域の保護者組織の活性化をめざし、「子ども・子育て応援プラン(新新エンゼルプラン)」「次世代育成支援対策推進法」の具体化と、多様なニーズに応える子育て支援体制を確立しよう!
- 保育制度への市場原理の導入、公的責任の放棄に反対し、子育て支援体制を確立しよう!
- あらゆる差別と闘い、互いの違いを認め合う多文化強制社会を確立していこう!
- 石川一雄さんの生い立ちから学び、保育内容の充実・創造を進めよう!
- 全国各地に解放保育の輪を広げ、すべての地域で人権保育基本方針を獲得し、全国解放保育連絡会を強化しよう!
- 新たな解放保育行政の創造と部落解放・人権政策の確立をめざそう!
このように、非常に政治的な主張が保育の場にまで持ち込まれており、なおかつ偏向したものです。
6.の「石川一雄さん」というのは、狭山事件のことを指しています。もちろん、本来は保育とは何の関係もありませんが、解放同盟による狭山闘争は保育の場にも持ち込まれました。
「部落解放・人権政策の確立」というのは、部落解放基本法、人権擁護法、そして話題の人権救済条例を推進する政治運動のことです。
この冊子の最後の方に「狭山の風を」という狭山闘争の歌が載っています。以下に引用しますので、ご覧ください。
少しの願いと 小さな幸せ
それだけでよかった
激しい怒り 自由の誓いを胸に秘め
今 私は見つめてる
真昼の暗黒を思わせる”あの日の事件”
どうして 事実調べができないのか!
どうして 証拠の開示がダメなのか!
吹雪の中 たたずむことしかできなくて
なんども思った 夢であったらいいのにと
氷を溶かしてくれる 暖かい
狭山の風を 風を吹かせたい
無くした時間と 戻らぬ青春
なにもいらなかった
君と歩く 自由の未来を胸に秘め
今 私は見つめてる
差別と偽りで綴られた”あの日の事件”
どうして 事実調べができないのか!
どうして 証拠の開示がダメなのか!
吹雪の中 信じることさえできなくて
かすかに聞こえた「一人じゃないよ」と呼ぶ声が
希望を運んでくれる 真実の
狭山の風を 風を吹かせたい
人権擁護法案ポータルBlog on 2006年3月06日 10:35 PM
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3月6日10時~ 鳥取県議会本会議 (こちらで見れます)での「鳥取人権条例」について、論議が交わされましたが 下に 私(ブログ管理)+α の感想を記述しました ★自民党の小玉正猛議員による代表質問の項目・見直しは必要 と建前を行った後・…