京都市の同和地区の実名入り資料

高校の同和教育資料

これは1996年に鳥取県東部の高校の同和教育で実際に配られた資料です。
・資料1
1995年11月7日糾弾会で取り上げられた鳥取県内の差別事件

  1. 鳥取砂丘休憩舎トイレ差別落書き事件(1994年5月24日発覚)
    同(1995年4月12日発覚)
  2. 米子市公園協会・社会福祉事業団の職員採用選考違反事象
  3. 「鳥取市長選挙に係る」市民差別発言事件
  4. 米子市民による差別身元調査発言事件
  5. 用瀬町農協便所差別落書き事件(6件)
  6. 建設省大谷公衆便所落書き事件
  7. JR鳥取駅トイレ差別落書き事件
  8. 岩戸海水浴場公衆便所差別落書き事件(1993年7月16日発覚)
    同(1993年10月30日発覚)
  9. 米子市立M中学校暴行誤認事件
  10. 鳥取市立H小学校教頭・K中学校教頭問題発言事象

(ここに米子市民による身元調査差別事件の糾弾に関する解放新聞のコピーがあります)
・資料2
(各種統計資料です。*があるのは、京都市に実在する同和地区の地名が書かれているもの)

  • (奈良県内の)長欠・不就学の子供たち(1951年実施)
  • *(京都市の被差別部落の)戸数および人口密度(年代不明)
  • 義務教育の不就学率(京都市/年代不明)
  • *生活保護率(京都市/年代不明)
  • *水道普及率(京都市/1935年,1951年)
  • *上水道1栓当り利用世帯数(京都市/年代不明)
  • 1世帯当たり電灯数比較(京都市/年代不明)
  • ガス使用の普及率比較(京都市/年代不明)
    ・資料3
    「オール・ロマンス」事件
    (前略)ことの重大さにはじめて気づいた市長と日をあらためて、話し合いがじっくりとおもなわれました。
    「教育長にうかがいます。長欠・不就学の児童が多くて、教育行政の上で困っておられるところはどこですか。」
    「消防庁にうかがいます。大変道が狭くて、火事が起きると消防車が入っていけないところ、消火栓がなくて困っておられるところ、そういう住宅の建て込んでいて、大火事の心配のあるところはどこですか」
    「衛生局長にうかがいます。生活保護の受給家庭の率が、とびぬけて高い地区をはっきり示してください」
    交渉の席には、京都市の地図がひろげられていたといいます。市長をたすける各理事者や局長が、つぎつぎに質問攻めにあい、答弁をしてゆきます。
    土木、建設、水道、住宅…。
    「今の答えに出た地区、町内、学区に赤や青や黄色のエンピツで○じるしをつけてゆくと、みんな重なります。ここが、私達の住んでいる部落です。市長は、S(小説の作者)が悪い、とS個人のせいにされたが、京都市の行政の中で集中的に差別の実態があって、その差別が放置されている。なんの手も打たれていない。これが、差別行政ではありませんか。差別を放置し差別の現実を肯定するのでなく、市行政の責任で行政の停滞を打ち破り、部落差別をなくする取り組みをすべきではありませんか(後略)

    続きを読む

  • 各種申請用紙から性別や元号が省かれた件について

    以前ご紹介した人権に配慮した申請書類等にするための関係規則の整備に関する規則についての続報である。
    これに関して人権局、人権推進課に問い合わせてみた。以下がやりとりの概要である。
    Q. 性別の記入を省略したのはなぜか?
    A. 突き詰めて行けば、そういった情報の記入は必要ないので、必要のない個人の情報は取らないという観点からそうなった。
    Q. 性同一性障害の方への配慮を求める陳情が2003年に相次いでされているが、そのことと関連性はあるのか?
    A. 鳥取県の全市にそのような陳情があったことは知っている。ただ、そのことと直接関連性があるわけではない。
    Q. 住民票や戸籍抄本の提出を省略するのも同様の理由か?
    A. はい。なるべく必要のない情報は取らないという方針でこのような改正を行った。
    A. 個人情報保護法との関連はあるのか?
    A. それはある。ただ、理由はあくまでなるべく必要のない情報は取らないということだ。
    Q. 明治、大正、昭和といった元号が削除されているのはなぜか?
    A. これは日本の元号に馴染みのない外国人に配慮した。
    Q. 元号を書くのは天皇制を認めるから、という理由ではないのか?
    A. そういった取り方をする人もいると思う。
    Q. イスラム暦や台湾の元号で書いてもよいのか?
    A. (笑いながら)それは想定していない。ただ、さすがにそれは困るので、日本の元号か西暦で書くことをお願いすると思う。経緯としては、鳥取県ではもともと元号を使うような書類が少なかったことがある。それで、今回統一することにした。
    Q. 単なる事務手続き上の話ではなく、「人権に配慮した」とあるのはなぜか。
    A.本人の意思に反して元号を書くことを強いるのは人権上の問題であるから。
    Q. 平成17年の公報137号の内容は、事務レベルで決められたことなのか、それとも外部団体との協議があったのか?
    A. 人権推進課が提案を上げるという形で、県庁内の各部署と協議した。事務レベルの話で、どこかと協議したといったことはない。
    人権推進課は突き詰めれば必要ないと答えているが、私が以前にも指摘した通り、こういった書類に性別を書くのは合理性がある。なぜなら、性別というのは、個人を識別するのに重要な情報の1つだからだ。また、今回含まれている福祉センターのような施設では、女性には女性が応対する、といった配慮の上でも必要な情報だろう。
    そして、もう1つ不可解なのは元号の問題。確かに元号で書くのはわずらわしいという人もいるので、事務手続き上それを省くのは合理性がある。しかし、なぜそれが「人権に配慮する」事と関係があるのか。「元号に不慣れな外国人」が「日本語の書類」を自分で書くことが鳥取県でいったいどれだけあることなのか。
    これは鳥取県の役人が事務レベルで進めたことなので、議会が決めたとか、県民の意思であるといった言い訳は通用しない。外部の団体の影響は立場上否定するのであろうが、鳥取県が特定の偏った考えを持つ団体の影響を大きく受け、そこから派遣された講師によって職員の研修が行われていることは秘密でもなんでもないことである
    県庁自体が人権研修漬けの状態であり、人権と言えば、どんな不合理なことでもまかり通ってしまう雰囲気が蔓延しているのではないか。そう疑わざるをえない。

    被差別部落以外で生まれることは恥ずかしい

    中学校最初の同和教育は、私にとって衝撃的な言葉で締めくくられた。
    「先生は、被差別部落以外の部落で生まれました。つまり、先生自身、差別するかもしれません。そんな自分が恥ずかしい。」
    これは、確かにK先生が言った言葉だ。とても感情的に、顔を紅潮させてこの言葉を発したことを今でもはっきりと覚えている。
    小学校時代に話は戻るが、担任の女性教師が同和教育で「もうあなたたちが大人になるころには差別がなくなると信じています。」と泣いたことを思い出した。私は子供の頃、親や教師を含め、常に冷静に努めるのが大人なんだと思っていた。だから、大の大人が声を上げて泣くのを見るのはこれが初めてだった。
    私はそのことにむしろ恐怖を感じた。もしも、啓発映画に出てくるような、絵に描いたような差別主義者に彼らが出くわしたなら、殴り合いにでもなるのではないかと、思ったりもした。

    言葉尻をとらえ、吊るし上げる

    さて、私は小学校の同和教育では、とにかく「差別者は許せない」という方向に持ってゆけばよいことを学んだ。しかし、中学校になれば、要は差別する奴をボロクソに言えばよい、というわけにもいかなかった。
    これは、中学校最初の同和教育から数日後、各クラスで行われた同和教育での出来事である。
    「さぁ、いい仕事ってなんだろう?」
    O先生は授業が始まるなり、何の説明もなしに、いきなり私にそんな質問をしてきた。
    「どうって・・もうかる仕事。」
    私は答えた。
    「じゃあ、もうからん仕事は悪い仕事か?え?」
    O先生は大きな声で聞き返した。
    「え・・うん。」
    私は言葉につまった。さらに、先生が質問をあびせる。
    「そうか?他には?」
    「楽しい仕事。」
    私は素直に思うことを答えた。
    「じゃあ楽しくない仕事は悪い仕事か?」
    「・・・・」
    私は何も言えなかった。なぜこんなにも威圧的な態度で質問されるのか私は訳が分からなかったので、だんだん腹が立ってきた。
    「仕事にいい、悪いはないな。問題は、安定しているかどうかだな。」
    O先生はそういったが、私にはさっぱり意味が分からなかった。私は黙って座った。
    「世の中の仕事は、みんないい仕事です。人の役に立つ!そうだな。」
    要するに、いい、悪いとは、高貴か下賎かという意味だったのだ。始めからそう言えばちゃんと褒められるような答えを用意したのに、と思った。
    O先生は続けた。
    「被差別部落では、建設業とか、鉱業とか、職場の環境が悪かったり、毎日ちゃんと仕事があるとは限らなかったりする仕事に就いている方が多くおられます。」
    回りくどいいい方をしているが、それは建設業や工業は悪い仕事ということなのではないか、と内心思ったが、口答えすることはしなかった。
    思春期を迎えれば、単なる奇麗事とそうでない事の区別くらいはつくようになってくる。
    「道徳に答えはない」「無知は悪いことではない」「自己教育力」「暴力は卑怯だ」「規則は守る」
    幼い頃から、教えられたことと、現実とのギャップに疑問を持つようになった。
    私ははっきり言ってうそつきだった。だから、作文でも平気でうそがつけた。心にもないことを作文に書いて、それでほめられていた。中学生になってから、だんだんそのことが嫌になってきた。どんなに奇麗な言葉でも、自分の本心に反することは、うそに変わりない。そんなことを考えている矢先に親に作文を頼まれたので、怒って拒否して、けんかになったこともあった。

    続きを読む

    人権に配慮した申請書類等にするための関係規則の整備に関する規則

    鳥取県公報 平成17年9月13日 号外第137号により、書類等にするための関係規則の整備に関する規則が鳥取県人権推進課より公布されています。
    理由として、「県民一人ひとりの人権が真に尊重される社会をめざす取組の一環として、申請者等の人権に配慮するため、申請書等の見直しを行った。」としています。実際に、県職員の退職手当の支給をはじめとする各種申請用紙の様式や、必要とされる添付書類が改正されています。その改正の中身を以下に列挙します。
    ・性別の記入を省略
    ・本籍の記入を省略
    ・住民票の提出を省略
    ・年号の記載を省略
    ・職歴・学歴の記入を省略
    ・職業の記入を省略
    ・戸籍抄本の提出を省略
    ・国籍の記入を省略
    ・身上調書、対象収入額申告書、健康診断書、身元引受書の提出を省略(老人ホーム入居用)
    性別の記載の省略、というのは「性同一性障害」に関連するものと思われます。これに関しては、2003年前後に全国であいついで陳情が出されています。
    戸籍や国籍関連は、旧同和地区出身者や、在日朝鮮人や帰化した元在日の方を視野に入れているものと思われます。
    年号の記載の省略は…意味不明です。多文化に配慮して、イスラム暦や主体歴や皇紀も認めるということでしょうか(笑)。ちょっと人権推進課に問い合わせてみましょう。(問い合わせてみました。[2005年11月14日])
    実際に戸籍謄本を取り寄せてみたら、親戚の結婚相手が朝鮮半島出身者ということが分かった、というような経験は私にもあります。ただ、親父が面白がって周囲に見せびらかしただけで、別にそれが問題になったことはありません。
    性別の記入、戸籍関係も、本人確認を厳正に行うという点では合理性があると思います。私なんかは、まるで性別や、職業や、学歴や、出身地についての差別があることを前提とした対応のように思うのですが、皆さんはどう思われるでしょうか?

    続きを読む

    鳥取県で継続されている同和対策事業(平成14年)

    平成13年の
    「今後の同和対策のあり方」
    で継続とされている事業の一覧です。

    ※印のあるものは一般施策とされていますが、そうは見えないので私が独断で加えました。

    事業名 事業内容
    住宅新築資金等貸付助成事業 住宅の新築、改修、土地の取得に対して資金の貸付を行う市町村の財政負担軽減。
    ただし既融資分の償還終了まで。
    農業近代化資金利子補給事業(同和地区特定農家住宅資金) 農家住宅の改良、造成、取得に要する借入資金の利子補給(県単独上乗)。
    ただし既融資分の償還終了まで。
    環境改善事業費補助金[地区道路・下水排水路] 地区の環境改善を推進する。補助基準額2,000千円~3,000千円。
    市町村総合交付金(農林漁業集落排水事業推進基金造成事業) 地元負担分(6.75%)の軽減、市町村が負担軽減する額の1/2を県が助成。
    ただし継続地区および計画地区のみ継続。
    環境改善事業費補助金[隣保館等水洗化] 隣保館等の水洗化。ただし、下水道計画等の遅れによる事業のみを継続。
    環境改善事業費補助金[墓地整備] 補助基準額2,000千円以上。
    レベルアップ総合支援事業(農業生産基盤整備負担軽減事業) 土地改良事業に係る対象農家の負担金を軽減。
    レベルアップ総合支援事業(地域農業振興計画策定事業) 農業振興計画策定等を行う市町村へ補助。
    レベルアップ総合支援事業(担い手育成緊急地域支援対策事業、農業近代化施設整備負担軽減事業) 経営構造対策事業および一般単県事業に取組む同和地区農家の負担を軽減。
    レベルアップ総合支援事業(農業近代化施設整備支援対策事業) 一般施策の採択要件を満たさない事業を補完(施設は、修繕も対応)。
    レベルアップ総合支援事業(農山漁村経営改善資金利子補助事業) 農山漁村経営改善資金の利子補填。ただし、既認定分のみH22まで継続。
    レベルアップ総合支援事業(農林業地域改善対策負担金軽減事業) ほ場整備事業の受益者負担金の補填。既採択に伴うもののみ継続。
    レベルアップ総合支援事業(農林業地域改善対策土地改良区等経常経費負担軽減事業) ほ場整備事業の土地改良区等の経常経費補助。ただし、既採択に伴うもののみ継続。
    専修学校等奨学資金貸付事業 専修学校等の進学者に奨学金を貸与する。ただし、3年後見直し。
    同和地区中小企業特別融資 長期低利資金の融資。
    同和地区中小企業特別融資利子補助金 同和地区中小企業特別融資の利子補填。ただし、既融資分の償還終了まで継続。
    隣保館運営費等県費補助金 生活相談員の設置。ただし、3年後見直し。
    同和対策に係る県税の特別措置(不動産取得税) 不動産取得税の減免。
    同和教育担当教員代員(同和教育推進教員加配等) 県立高等学校への教員加配(代員)。
    ※特別対策の一般施策化
    私立高等学校・中学校運営費補助金 私立高等学校・中学校における同和教育主任人件費、同和教育振興費を補助
    ※一般施策移行済み
    進学奨励資金貸付事業 高等学校等又は大学の進学者に奨学金を貸与する。ただし、既貸付決定者のみ。
    反差別・国際人権フォーラム 講演会、シンポジウム、パネル展示、人形劇・各人権分野啓発コーナー等。
    部落解放月間 周知ポスター・チラシ作成配布、周知テレビスポット。
    人権週間 周知テレビスポット(30秒・147回)。
    同和問題啓発テレビ放映 啓発映画のテレビ放映。
    人権問題啓発テレビ放映 啓発番組を制作してテレビ放映。
    差別落書き未然防止活動 ロゴマークの募集・ステッカーの作成配布・啓発テレビスポット。ただし、有効な啓発方法を検討。
    身元調査お断り推進運動 啓発漫画冊子の作成配布・啓発テレビスポット。ただし、有効な啓発方法を検討。
    人権啓発事業 人権パネルの作成展示・啓発冊子の作成・人権マンガの公募。
    人権問題講師団 講師団を委嘱・講師団に対する研修の実施。
    社会同和教育アドバイザー制度 アドバイザーの委嘱・紹介・市町村の社会同和教育の推進。
    行政職員研修(自治研修所) 対象:役職別該当者、研修推進員。ただし、自治研修所の研修体系見直しの中で方法等検討。
    県職員人権・同和問題職場研修 部局研修・所属研修・単位制研修。
    教育委員会同和問題職場研修 職場研修・現地研修。
    学校同和教育研究協議会(同和教育推進教員) 同和教育に対する理解を深め、指導力の向上を図る、講演・説明・分科会。
    学校管理職同和教育研修会 同和教育に対する理解を深め、指導力の向上を図る、講演・説明・グループ討議。
    教務主任研修会 講演。
    初任者研修(教員新任者) 講演・グループ討議。
    教職経験者研修(5年経過教員) 講演・グループ討議。ただし、研修の方法を検討中。
    警察職員同和問題職場研修 (記載なし)
    学習資料購入配付 啓発資料を購入配布。ただし、県職員全般に対する啓発方法を別途検討。
    社会福祉法人人事担当者等 人権・同和問題研修会 同和問題について・職場の同和問題研修について・公正な職員採用について。
    民生委員・児童委員人権問題研修会 (記載なし)
    同和保育研究会 同和保育に対する理解・認識を深め、推進充実させる方策を研究討議。ただし、保育士研修全般の中で方法を検討。
    新任職員同和保育研修会 同和保育に対する理解を深める。ただし、保育士研修全般の中で方法を検討。
    公正採用選考人権啓発推進員初任者研修会 公正採用選考に対する理解を深める。
    公正採用選考人権啓発推進員研修 公正採用選考に対する理解を深める。
    市町村・企業トップセミナー(公正採用選考研修) 対象:公正採用選考人権啓発推進員、企業代表者・人事担当者、市町村三役。
    農林水産業団体職員人権・同和問題研修 (記載なし)
    青少年人権フォーラム 差別をなくする高校生・青少年の輪を広げる(分科会・人権コンサート)。ただし、フォーラムの成果を各学校で生かせる方法を検討。
    人権教育企画者講座 対象:市町村社会教育主事、公民館主事、PTA同和教育推進部員。
    県民自ら行う人権学習支援事業 対象:特定非営利活動法人・市民団体等、人権啓発活動に助成。
    人権啓発活動地方委託事業 市町村に人権啓発活動を委託。
    人権教育推進員事業 推進員を設置する市町村に助成。
    人権教育推進市町村事業 人権学習機会の提供、地域住民の参加交流を促進する事業に助成。
    部落解放鳥取県研究集会(全国人権・同和教育研究大会) 同和問題解決のために行う事業に助成。
    鳥取県同和対策協議会補助金 同和問題解決のために行う事業に助成。
    部落解放同盟鳥取県連合会補助金 同和問題解決のために行う事業に助成。
    社団法人鳥取県人権文化センター補助金 運営・事業を助成。
    鳥取県隣保館連絡協議会補助金 隣保館職員の研修事業に助成。
    部落解放研究所調査研究事業費補助金 調査研究事業に助成。

    続きを読む

    文字通りの「特別授業」

    中学校の最初の同和教育の風景を、今でもはっきりと思い出すことができる。
    それは、5、6時間目の午後の2時間を使って行われた。いや、準備も含めれば、本来は昼休憩の30分も授業のために費やされたことになる。
    休憩時間を使い、各自イスを持って隣の教室に行くように指示された。隣の教室の生徒は、机を廊下に運び出す作業をしている。イスだけになった教室に、私たちは背の順に並ばされた。
    授業の内容については、午前中のうちにおおまかに聞かされていた。それは小学校より一歩進んで、江戸時代にどうやって差別が始まったのか、社会科で習った士農工商の下の身分の人々とはいったい何だったのか、なぜ、今の被差別部落の人達がその人々の祖先だと分かるのか。ということである。
    教室の前にいたのは、私のクラス担任のO先生、隣のクラス担任のS先生、そして今回授業を行うK先生だ。授業が始まる前、教師たちはなにか相談している様子だった。
    私ののクラス今日の日直のS君が「起立」と言うと、ざわついていた教室は突然静かになり、いつもと違う雰囲気で授業は始まった。
    「さて・・みんなは、小学生の時に部落差別について習ったと思います。」
    K先生が話し始めた。O先生はなにやら厳しい顔で、S先生は無表情で後ろに手を組んで立っている。
    「部落差別がどのようなものかは、小学校の時に習ったと思います。部落差別の大本には、江戸時代の身分制度というのが関係しています。士、農、工、商、そして、もっと身分の低かった『えた』、『非人』と呼ばれた人達。そういう人が集まって・・というか、集めさせられていたのが、現在言われている、被差別部落というところになります。」
    士農工商の下の身分は何というのか、その身分の存在を教わることはあったが、教師の口からその言葉が出たのはこの時が始めてである。もちろん、私は、このときまで『えた』『非人』という言葉を知らなかった。
    ざら紙に印刷されたプリントがまわされて来た。それには、江戸時代の一揆の記録や、身分制度についての説明が解説してあった。また、中学生の作文も載っている。その作文には、「徳川幕府がなんぼのもんじゃい」などと書いてあった。
    「士農工商という言葉を見ると、士の次に農と来ています。」
    そう言ってK先生は黒板に縦書きで「士農工商」と書いた。
    「つまり、農民というのは、職人や商人よりも身分が高かったのです。当然といえば当然かも知れません。米を作っている訳ですから、支配者である武士にとっては、とても大事だったわけです。だから、士の次に農と来ている訳です。」
    私は感心して授業を聞いていた。
    「プリントを見てください。農民がほとんどで、武士はほんのちょっとですね。」
    私は手元の資料を見た。円グラフが書いてある。武士は1%ちょっとしかなく、約70%を農民が占めている。
    「当時は武士が支配してましたから、たったの1%があとの99%を支配していたことになります。さて、武士は何も作りませんから、農民から税金として米を取っていました。ま、これが年貢ですね。当時の支配者はこんなことを言っています。『農民どもは死なぬように生きぬように。』・・つまり、死なない程度で、贅沢をさせないように年貢を取れということですね。たとえば、資料を見てみると、この辺の農民が昔納めていた年貢の税率が書いてあります。多い時で、50.47%も取っていますね。」
    税金っていやだなぁと、私は思った。
    「不作だった時も、だいたい半分は必ず年貢として持って行かれるわけです。もちろん、そんなに取られるのはいやですから、農民は度々一揆を起しました。支配者にしてみれば、一揆なんか起されたら困るわけですから、その不満のはけ口として、考えたのがさっき言った、えた、非人と言った身分を作ることだったわけです。1699年にえた仲間申合定書というのが出ています。このころから、差別が強化されてきました。」
    手元の資料を見た。「えたは百姓より粗末な衣類をつけよ」「町を歩く時は腰に札をつけよ」「嫁入りは夜中にやれ」といった無意味な戒律が書いてあった。
    「えたや、非人には普通の人がいやがるような仕事が与えられました。例えば、牛を殺したりだとか、罪人を拷問するような仕事とか。とにかく、なるべく農民に嫌われるように仕向けたわけですねぇ。実際に、嫌われました。そして、農民はまんまと引っかかり、えたや非人を見て、まだまだ自分はましだと仕事に精を出したわけです。えたや非人の中でも、いろいろあったんでしょうね。非人に、もっと仕事をまじめにやったらえたに格上げしてやるだとか言ったりして。」
    そして、明治になっても新平民としてまだ差別が続いたという話が続いた。

    続きを読む

    なんでも人権の学校教育

    180度ひっくり返った道徳教育

    小学校には道徳教育の時間があった。小学校5年生からは、道徳教育の時間がまるまる同和教育に置き換わるのであるが、同和教育は普通の道徳教育とはまったく異なるものだ。それは、単に授業内容が部落差別に関するものになっただけではない。

    私は、小学1年生の頃、恩師から言われたことを今でも覚えている。それは、次の2つである。
    「道徳の授業が他の授業と違うのは、正解がないことだ。」
    「知らないことは悪いことでない。」
    しかし、同和教育では、この2つは全く通用しない指導がされる。まず、明らかに正解が最初から決まっている。何が何でも、「差別は許せない」という結論を出さなくてはいけない。そして、知らないことがあれば、教師からののしられるのだ。これは中学時代の話であるが、同和教育の時間に「無知は悪である」と言った教師の言葉をはっきりと覚えている。

    小学5年で同和教育が始まってからは、授業でも、日ごろの指導でも、なにかと人権問題がからめられるので、徐々に教師に反感を抱くようになった。もっとも、5年生になってから、たまたま運悪くそういう教師が担任になったのかも知れないが。

    例えばこんなことがあった。社会の時間に、奈良の大仏について勉強していたときだった。
    「この奈良の大仏を作ったとき、これだけの人が作業に関わりました。どう思いますか。」
    「どうって・・・。」
    僕は黙ってしまった、そしたら、先生が突然強い調子で言った。
    「大仏の外側は金です、例えば、1トンの金って言ったら大体40センチくらいのかたまりです。でも、それだけの金を取るのに、どれだけ働かされたか分からんですか!」
    そう言って教師はヒステリックに怒ったが、なぜそんなに怒られるのか、私にはさっぱり分からなかった。

    あれも差別、これも差別

    同和教育では、身の回りの偏見や差別を見つけて報告することが推奨された。かくいう私も、今から考えれば、どうでもいいことなのであるが、授業であんまり皆が黙っているので少し盛り上げようと適当な報告をしたことがある(旧同和地区の場所を特定するような内容なので、詳細はご勘弁いただきたい)。

    それから、これは同和教育が始まる前のことであるが、田舎から都市に人口が移動していることについて、私が「田舎者と馬鹿にされるのが嫌だからじゃないですか?」と言ったら、妙に真剣な顔をされ、気持ち悪いくらいに褒められたことがあった。同和教育では、身の回りの偏見や差別を報告することが推奨されていたらか、「差別を見逃さない態度」とでも思ったんだろう。

    また、私は算数のドリルに次のような落書きをしたことがあった。

    落書き前              落書き後
    100てん--素晴しい     100てん--天才
    ###########     #############
    #### 合格 ###     ### まだ甘い ####
    ###########     #############
    80てん            80てん
    ###########     #############
    ### あと少し ##     #### アホ #####
    ###########     #############
    60てん            60てん
    ###########     #############
    ## がんばろう ##     ## 助けようがない ##
    ###########     #############
    30てん            30てん
    ###########     #############
    ## ざんねん ###     #### 死ね #####
    ###########     #############
    0てん             0てん
    

    私はかなり怒られた。まぁ、誰がどう見ても褒められるようなことではないだろう。そして、教師は次のような行動を取った。
    「こんなことは差別につながります。」
    「これは差別を残すものだから捨てます。」
    そう言うと、落書きしたページを破り捨てた。鬼か悪魔のように教えられてきた「差別者」に自分がされたのである。

    私が、同和教育に決定的に反感を抱くようになったのは、これがきっかけだったと思う。

    荒れた教室

    このころ、私のクラスはかなり荒れ始めていた。休憩時間に、暴れる騒ぐ、刃物で人を傷つける、何か悪口を言われたら差別だ差別だと騒ぐ。そして、教師がやってくると気持ち悪いくらいみんないい子になる。

    こういった実態に担任教師が気づいたのは、担任教師がしばらく出張でいなくなり、教育実習生と入れ替わったことがあって、その後に実習生から担任に報告があったからだった。

    同和教育をやったからと言って、他人に思いやる子供には育たない。むしろ、いかに教師の前でいい格好をして、いかに要領よくやっていくかということばかりを覚えるようになる。自分も、周囲も、そうであったと思う。

    小学校最後の同和教育で、私は映画を見た。大雨が降るとすぐに流されてしまう田んぼを持つ、同和地区の働き者のおじさん、自分の作物のできが悪く、そのおじさんを妬みつつ、土方で稼ぐおっちゃん。そして、誇りを持って仕事をする土木作業員とそれを軽くあしらう金持ちの女が出てくる映画だった。金持ちの女が、はねた泥を拭こうとした建設作業員に向かって「なにするの!あんたたちとは違うんだから!」と言って足蹴にするシーンを今でもはっきり覚えている。

    続きを読む

    朝鮮総連と人権救済条例

    私は、鳥取県が人権救済条例を制定したと聞いたとき、最初に疑ったのは部落解放同盟の関与である。しかし、人権局へ問い合わせた際、担当者は解放同盟の直接的な関与を否定した。そして、代わりに浮かび上がってきたのは、意外にも朝鮮総連の関与である。
    平成16年9月定例県議会で、浜田妙子議員の質問に対して、当時の中島弘人権局長より次のような発言がされている。

    このたびの人権救済のための人権委員会条例の基本的な考え方を検討する検討会といたしまして、先ほど議員が言われました県の人権に関する審議会、人権尊重の社会づくり協議会というのがありますけれども、この中から8名の委員の方に入っていただきまして、昨年11月からこの8月にかけまして、都合7回の検討会を開きました。
     その中でさまざまな意見がございましたけれども、例えば差別の原因の中に年齢を入れたらどうかとか、あるいは県外で起こった差別事象も県民がかかわっているのであればこの条例の対象にしたらどうかとか、あるいは人権侵犯があって重大な場合には、勧告して従わない場合には公表するということについては、どうもその点はいかがなものかなというようなさまざまな意見がありました。そういうようなものを踏まえましたところで、とりあえず素案、基本的な考え方というものを、このたびのパブリックコメントで県民の皆様にお示しをしたところでございます。
     なお、この素案を検討する段階では、県内の各人権に関する相談所等とも意見交換をした上で、そういうようなものも含めまして素案を練っているところでございます。

    その人権尊重の社会づくり協議会のメンバーを見ると、注目すべき名前がある。朝鮮総連鳥取県本部常任委員長の朴井愚(パク チョンオ)氏である。議事録で言われている8人の委員に彼が含まれていたかどうかについて、人権局は「電話では答えられない」としている。
    協議会の議事録は、その一部が鳥取県のサイトのデータベースに見ることができ、朴氏も条例の内容について積極的に意見を述べていることがうかがえる。
    平成15年9月の第1回会合で、朴氏の次のような発言がある。

    さきほど、同和の問題がでたが、幼いころわれわれ在日は同和地区の人々と大変仲が悪かった。そういう時期があったが、お互いに権力によって差別されていることが分かり、和解した。生きていく上では、こうゆうこともあるということでは「紛争」という考え方、見方もできる。片山県政になって全国初でこういう施策を出したことは凄いことだと思う。

    同和利権の真相1によれば旧同和地区の環境改善に伴い、朝鮮人は属人(被差別部落民)ではないという理由で地区から追い出されたと書かれている。また、解放同盟の全身である部落解放全国委員会幹部から「朝鮮人や一般のスラムの連中は、能力がないゆえに社会から落ちこぼれているにすぎない。」という発言があったとされている。朴氏の発言は、これらを裏付けるものであると言える。
    以下、条例に関する朴氏の発言と、それに対応する条文を抜き出してみる。

    発言:
    被害者の救済ということばかりではなく、加害者への啓発、人権侵害が許されない罪悪であるかということを分からせることも大事なことであると思う。

    条文:
    第21条
    (2) 人権侵害を行い、若しくは行うおそれのある者又はこれを助長し、若しくは誘発する行為を行う者及びその関係者(以下「加害者等」という。)に対し、当該行為に関する説示、人権尊重の理念に関する啓発その他の指導をすること。

    発言:
    質問ですけれど、これを一番最初にいただいたときに、パブリックコメントについてどうしようか悩みました。
    第1 条のところに「人権の侵害により発生し」というのはすでに発生したものなのでしょうか。これから発生しようとするものなのか、今発生したものなのかということが一つあります。
    それから「不当な差別」なんですが、第2 条2 項では「虐待」とは5 項まで定義付けしているのですが、何故「不当な差別」ということに対しての定義付けはないのでしょうか。

    条文:
    第1条この条例は、人権の侵害により発生し、又は発生するおそれのある被害の適正かつ迅速な救済又はその実効的な予防に関する措置を講ずることにより、人権が尊重される社会の実現に寄与することを目的とする。

    また、興味深い発言として、朴氏は在日韓国朝鮮人の年金の
    不利益を挙げており、これが条例による救済の対象になるか質問している。これに対して、当時の人権局中島局長は、「一応行政なり政治の施策の判断で行われているものについては対象には考えておりません。」と答えている。

    続きを読む

    保護者会で落書き事件の話題

    http://off3.2ch.net/test/read.cgi/offmatrix/1130825747/
    より
    966 :エージェント・774:2005/11/08(火) 00:58:38 ID:pWczqpVY
    以下は実際の話です。中には心当たりがある方もいらっしゃるでしょう。
    とある学校での保護者会、近々の落書き事件についての話があったとか。
    その筆跡は人物特定が出来ないよう利き手とは反対の手で書かれており、しかも五年ほど前にあった落書き事件と字体が似ていたとのこと。
    学校の説明では、誰が書いたのか分からないけど、これについてどう思うかというものだったらしい。
    しかも、その時手渡された説明資料は門外不出ということで即その場で回収されてしまったらしい。
    まず犯人、五年前と字体や文面が似ていたのなら、三年で卒業してしまう生徒が書いた可能性はかなり低い。
    学校では、ひょっとしたら内部の人間(教職員)かも知れないので表沙汰にしたくないとの説明もあったという。
    これってよく考えたら可笑しいと思う。
    だとしたら保護者を参集してまで説明する必要など無かったはずだ。
    にも拘わらず、謂れのない事件をさもこちらに非があるかのように、差別について問いかけるとは一体どういうことだろう。
    これではまるで事件をデッチ上げ、差別があるんだとばかりに誘導しているようなものだ。
    しかも、その資料に何が書かれていたのか知らないけど、この保護者会に欠席した家庭に対しては後日家庭訪問とか電話突撃をかけるとのこと。
    これって一体何なんだ?と、思わず怖ささへ感じてしまった。
    この学校の教育現場、開同に蹂躙され狂ってるとしか言いようがない。

    もっとすてきになるために

    1996年に、保護者向けの研修で配布された冊子です。子供への説明に使うことを意識してか、絵本のような内容になっています。


    もっとすてきになるために


    (表紙)
    も・っ・と・す・て・き・に・な・る・た・め・に
    かげがえのないあなたへ
    (見開き1)
    三月三日
    三月三日はひな祭りです。
    ひな段には十二単の
    お内裏さま
    三人官女や
    五人ばやしをしたがえて…
    でも、私は
    一番下で素足の
    お供の人形が好きです
    三月三日はみみの日です
    私のお友達は
    手でお話をします
    いつもニコニコ笑って
    たのしそうに…
    でも、時々
    お友達が少なくて
    淋しいと言ってます
    私は、今
    遠い遠い日
    大正十一年三月三日を
    偲んでいます
    全国「水平社」創立の日を…
    連作一九九一年 くらしの中で より
    西村 まさ子
    (見開き2)
    – 省略 –
    (身分制度により被差別部落がつくられたこと、明治以降も続いた差別、全国水平社の設立など)
    (見開き3)
    これでいいのかな……

       ・・・
    「君!めくら判をおしちゃだめじゃないか。」
              ・・・・・
    「会議に参加したが、つんぼ桟敷におかれてしまった。」
      ・・・・
    「…舌足らずでしたが、ご挨拶にかえさせていただきます。」
                  ・・・・
    「男性ばかりに目を向けるのは片手落ちではないか。」

    これらのことばは、よくないことを身体の障害を例にして説明しています。このことばには、だれもがもっている人間の尊厳をおかしているものの見方・考え方が反映されています。身体の障害にばかり目を向け、人間を見ようとしない姿が感じられます。
    これでいいのでしょうか……。
    私たちは、身体の障害や性のちがい、民族のちがいなどを理由に偏った見方をしたり、身のまわりにある迷信や誤ったいい伝えなど、根拠のない考え方をもとに生活したりしてはいないでしょうか。
    これらを何の疑いもなしに受け入れて暮らしていくことは、結果として多くの人を苦しめ傷つけてしまい、さらには、自らの生き方をせばめてしまうことにつながります。
    お互いのちがいを認め合い、共に生きていくことが大切ではないでしょうか。
    (見開き4)
    水平の心
    -省略-
    (水平社宣言の起草者、西光万吉が全国水平社創立大会への参加を呼びかけた文章)
    (見開き5)
    お地蔵様
    -本文省略-
    (奥田昭美の詩)
    千代川の河口の近くに、小さなお堂が建っています。中には石造りの大きなお地蔵様が、左右にも小さなお地蔵様がたっています。人々はこの大きなお地蔵様を「首切り地蔵」とも「見殺し地蔵」とも呼び、花を供え線香をたてて供養しています。
    昔、千代川の河口一帯は竹ざおにおおわれ、所々に古い松がありました。そのわずかな広場を鳥取藩は罪人の処刑地に定めました。数多くの罪人が命を失いました。中には、武士に反抗したとして処刑された人もいました。
    いつのころからか、お地蔵様はたっていました。悲しみ泣き叫びながら助けを求める人々を、お地蔵様はどんな想いで見ていたのでしょうか。
    見ていたのはそれだけではありません。お地蔵様は処刑の役目を押しつけられた人々の悲しみや怒り、役目を果たせば果たすほど人々からのけ者にされ差別されていく姿も見ていました。村人たちが処刑された人々のことを想い涙を流したことも、役目のつらさに涙したのも知っていました。
    昭和の初期、千代川の改修工事が始まり、お地蔵様も移転しました。被差別部落の人たちは今でも先祖の心を想い、お地蔵様を温かく村に迎え、供養をつづけています。
    (見開き6)
    百聞は一見にしかず
    「向かいのお家は、りっぱですねぇ。そこに住んでいる息子さんは、どんな人ですか。」
    「いい人ですよ。」…
    (そういえば、お兄さんのことを尋ねたのかしら、弟さんの方だったかしら)
    知りたいですね。でも、あてにならない話を何百回聞くよりも、自分で会って確かめた方が…
    百の思いより一つの行動を
    電車の中で、立っているおばあちゃんに
    席を譲りたいんだけど、
    大勢の人が見ているから、目立っちゃうな、
    恥ずかしいな、どうしようかな。
    というわけで、そこがつらいところ。
    ほんとうは、人間ってみんな、
    やさしい気持ちでいっぱいなのになぁ…
    (見開き7)
    ちりも積もれば山となる
    「ささいなことだから…」
    「たいしたことではないから…」
    「私だけでは…」
    と、考えてがまんしたり、うやむやにしたりしていることはありませんか。
    大きな川もひとしずくからって言うじゃないですか。
    うそも積もれば本当に…
    「ヨーイ 始め!」
    「ヒソヒソ ヒソヒソ…」
    耳うちをして話を伝える伝言遊びは、途中で話が変わっておもしろいですね。
    でも、遊びの中だけにしてほしいものです。
    (裏表紙)
    人権尊重宣言都市
    鳥取市・鳥取市教育委員会

    続きを読む

    ← 前のページ次のページ →