鳥取市の同和対策固定資産税減免が廃止へ

鳥取市の角谷市議(共産党)のブログによれば、鳥取市の同和対策固定資産税減免が廃止されるとのことです。

同和対策固定資産税減免については、毎年対象地区で市の職員による説明会があり、今年も9月に行われます。申請の締め切りは9月末まで、減免を行うかどうかの決定は11月となります。50%減免は今年が最後で、来年から25%に、そして再来年には完全に廃止されます。今年の説明会では、おそらくそういったことも説明されるものと思います。

実はこの同和減免については、8月16日付けで要綱や申請書類等を情報公開請求しておりまして、しめくくりに、いったいどのような制度だったのか調査を開始しております。

「同和はタブーではない」シリーズ 出版記念特別セミナー

※このセミナーは終了しました

Twitter ハッシュタグは #buraku です。

鳥取ループも5年になり、トラブルでFC2から移転ということもあって、これを期に趣向を変えて、いろいろなことに挑戦してみようと思います。

おかげさまで「同和はタブーではない」はご好評いただいております。東近江市の内部事情、虎姫改良住宅群の意外な真実、職場に送られてきた脅迫メールなど、ブログにはない内容も満載です。ぜひお買い求めください。今話題の iPad, キンドルでも御覧いただけます。

せっかく本を出したので、出版記念講演会を行いたいと思います。

●日時
8月28日(土)
14時~17時(予定)
17時~ 懇親会(希望者のみ、実費たぶん2千円前後)

●参加費
無料

カンパ依頼、署名要請等一切ありません。参加するなら本を買えということもありません。

●場所
中野区社会福祉協議会社会福祉会館 地図
中野区中野5-68-7スマイルなかの3階
会議室B

同和問題を考える「鳥取ループ」の会の名前で案内板に掲載されています。

●参加方法
参加希望者の方は j_cia@livedoor.com まで参加表明をお送りください。
ブログ右側のご連絡フォーム、twitter (@tottoriloop) のDMでも構いません。

メールでの申し込みの場合、タイトルは【28日同和セミナー希望】でお願いします。懇親会への参加の有無と併せて、同和問題について聞きたいこと、ワタシにも言わせろという方はメールに質問、ご意見がございましたらお書き添えください。

匿名、ハンドルネームでの参加もOKです。フリーメールからでもOK!

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滋賀県教育委員会が情報公開審査会の答申に反し、全施設名の非公開を決定

「子どもを支える人権のまちづくり促進事業」の関係書類について、滋賀県情報公開審査会は事実上の同和対策事業が行われていない地域の施設名、地域名は公開すべきとの答申をしていましたが、滋賀県教育委員会は、これに反して、平成22年8月19日付けで全ての施設名、地域名を非公開にするという決定をしました。以下が裁決書の全文です。

教育委員会審査請求結果-H22-8-19.pdf

教育委員会の採決では「同和地区」ということにはふれられておらず、あくまで一般事業という建前を守り、「困難を抱える児童生徒が多く、特別な配慮を必要とすると市町が認める地域」だから公開しないとしています。どのみち今までの経緯から全面公開という判断が出されることはないし、部分公開という判断はどう考えても正気ではないので、必然的にこのような判断をせざるを得なかったということだと思います。いずれにしても、行政の説明責任、個人の権利利益の保護という情報公開条例の趣旨には、反しているとは思いますが。

「困難を抱える児童生徒」と言えば、つい最近、毎日新聞に校区内に「三条」という同和地区を抱える京都市東山区の弥栄中学に関する記事が掲載されました。その中で、こんな記述がありました。

法律の期限が切れたことと学力重視の風潮が相まって、同和教育は今、岐路に立たされている。来春の統合で名前が消える弥栄中も例外ではない。新しい学校で、部落差別の現実をどう教えるのか、同和地区の生徒をどう支えるのか。学力やルールを重視するあまり、困難な状況にいる生徒が置き去りにされることだけはあってほしくない。

上記の記事では「困難な状況にいる生徒」という表現になっていますが、これが行政における同和地区の隠語になりつつあるような気がします。

子どもを支える人権のまちづくり促進事業

週刊ポストの福岡自作自演差別はがき事件の連載

現在発売中の「週刊ポスト」2010.8.20/27号から、髙山文彦氏の「糾弾」という連載が始まっています。早速私も買って読んでみました。

冒頭に出てくる、矢部川にかかるレトロなモスグリーンの鉄橋とは、これのことです。川の中洲にあるムラとは、ここのこと(立花町山崎の2300番地から2600番地付近)です。このように、十分に場所を特定できる情報が書かれているので、隠す意味が全くないわけです。

また、部落解放同盟筑後地区協議会書記長の組坂幸喜氏の話としてこんな記述がありました。

どこの部落の人間にも似たような傾向があるんですが、ここのムラの人たちも、どこか近くの町で会合があって、遅くなって相乗りしてタクシーで帰って来るとき、この橋を渡り終えたら右に曲がってもらえばいいのに、ここでいいからと渡ったところで下ろしてもらうというんですね、タクシーが見えなくなるまでその場に立って、そうしてすっかり見えなくなってからやっと自分のムラへ帰っていく。僕にはその気持がわかるんです。どこに住んでいるのか、人に知られたくないんです。

これは、全国共通のテンプレです。鳥取市でも似たような話がありました。私が聞いたのは、自分の住んでいる場所が分からないように、わざわざ隣のバス停で降りるというものでした。しかし、どれも「また聞き」程度の話ですし、そもそもの問題として、田舎ではほとんどの家に車があるので、近くの町の会合に出るような人が、バスやタクシーの相乗りで帰るという状況自体があまりなさそうです。酒飲んだから代行を頼むというのならあるかも知れませんが。

で、立花町山崎は被差別部落で、ほとんどの人は2つの姓のどちらかを名乗っているそうですが、具体的に何という姓か(「上島」と「牛島」のことだと思います)電話帳や住宅地図で調べれば分かると思います。文中で仮名にしてありますが、あまり意味がありません。

自作自演をやった町職員の名前を山岡一郎と仮名にしてありますが、これは熊本和彦です。懲戒免職になったので、実名が公表されてます。この人は商売もやっているので住所も分かります。彼のウェブサイトによれば「福岡県八女郡立花町大字山崎2599の1の2町営さくら台住宅801号」となっています。住所表記は立花町山崎ですが、地図では鉄橋から左側、川の中洲の外にあるので、おそらくは被差別部落とされる「ムラ」の外ということになると思います。 Yahoo地図では中洲の中のようです。

こんなことも書いてありました。

もともと彼の姓は、「鈴木」であった。結婚を機に妻の「山岡」姓を名乗りはじめたのだ。久留米で育ってきた妻は部落外の人であり、これから生まれてくるわが子のためにも、部落外から自分のもとへ嫁いできてくれた奇特な妻のためにも、彼は慣れ親しんできた自分の姓を捨てたのだ。部落差別の視線から家族を守ろうとして。

本人が言ったのか、組坂書記長が言ったのか、筆者の推測か、分かりませんが、昨今の状況を見ると、奇特というほどでもないと思います。また、地元で立花町山崎のあの名字と言えば部落民と分かるような状況なら、先の相乗りタクシーの話と矛盾するのですが。立花町山崎の住人は会合で偽名でも使うのでしょうか。

しめくくりは、組坂書記長の号泣です。

山岡の女房を見ると自分の女房に思えるんですよ。三人の息子を見ると自分の息子に思えるんですよ。同じ部落民じゃないですか。どうやって糾弾しろと言うんですか。

こんな調子で、ステレオタイプな、まさに「絵に描いた」ような被差別部落、部落民像が展開されていきます。このあたりが「表のメディア」の限界であろうと思います。

何せ週刊ポストで髙山文彦氏の記事なので、立花町山崎は本当にそのような地域なのかも知れませんが、全国どこでも同和地区はそんな場所ではないということを理解していただき、さらに前述のことも念頭に読むと、2倍楽しめる連載です。

ゆっくり説明する同和問題(1)~(5)

鳥取ループの合成音声+紙芝居版、全5回シリーズです。職場での同和研修にご利用ください。

電子本「同和はタブーではない(2)」を発売しました

お待たせいたしました。予告通り第2弾発売です。すみません、今回は配信会社の都合で200円です。その代わり、前回より若干内容増となっております。

例の東近江裁判の背景と、名簿流出事件の現地レポートです。三品純氏の現地取材に基づいた臨場感をお楽しみください。ブログには掲載しなかった、スペシャルコンテンツ(脅迫メールのようなもの)もあります。

同和はタブーではない(2) ~部落解放同盟滋賀県連合会各支部名簿流出事件~

http://atamaga.jp/dwa2

前作で滋賀県の各自治体に同和地区の場所を情報公開請求して非公開とされた著者は、ついに2009年、同和地区関係施設設置条例の公開を求めて東近江市を提訴した。しかしその直後、法務局からブログを削除要請される。さらに、何者かの手によって部落解放同盟滋賀県連合会の会員名簿がインターネットに流出した。これは偶然なのか陰謀なのか!?同和問題を通して、情報公開と個人情報保護の盲点を鋭くえぐる。
渾身のノンフィクション第2弾。

目次
●何が「部落地名総鑑」か
・法務省からの削除要請
・有利な裁判
・インターネット版“部落地名総鑑”
・職場への圧力
・第1回口頭弁論
・情報公開条例の個人情報とは
●部落解放同盟滋賀県連合会各支部名簿流出事件
・部落解放同盟の会員名簿
・食肉業の故郷“末広”
・虎姫改良住宅群
・合計12支部913名分の名簿が流出
・県連と企連
・爆破予告
・沈黙の理由
・法務局に個人情報開示請求

和はタブーではない(2) ~部落解放同盟滋賀県連合会各支部名簿流出事件~

子どもを支える人権のまちづくり促進事業の非公開地域

一部では事実上の同和対策となっている「子どもを支える人権のまちづくり促進事業」の関係書類を情報公開請求して、地域名や施設名が非公開とされ、さらに審査請求をした件。

平成22 年3月31 日付けの滋賀県情報公開審査会答申第46号により、少し公開範囲が広けるように答申が出されましたが、未だに審査請求の結果が出ていません。所管課に問い合わせたところ、さらに教育委員会で審議中で、近いうちに結果が出るとのことですが、具体的にいつ審議が終わるかという目処は立っていない状況です。

滋賀県のウェブサイトでも公開されている情報公開審査会の答申ですが、実はこれが重要な意味を持つのです。

子どもを支える人権のまちづくり促進事業が行われた市町はつぎの通りです。

長浜市、草津市、栗東市、甲賀市、野洲市、湖南市、東近江市、米原市、旧安土町、豊郷町、甲良町、旧虎姫町、旧木之本町

そのうち、答申により地域名や施設名が非公開にされたのは、つぎの地域です。

長浜市の一部、草津市、栗東市、湖南市の一部、甲賀市、東近江市の一部、野洲市、豊郷町、旧木之本町

問題は複数あります。

1つめは、地域や施設名を非公開にしても、おおよそどこのことか分かってしまうということです。少なくとも、草津市、栗東市、野洲市、旧木之本町については、(鳥取ループ以外の)インターネット上に公開されている情報から特定可能です。実際に答申どおりに公開されれば「引き算」することでほとんど全部特定されてしまうでしょう。

2つめは、公開できない理由にごまかしがあることです。答申には「対象地域が同和地区であることが分かる」情報を非公開としたように書いてありますが、公開とされた施設の周辺も同和地区です。なぜなら、この事業が行われる施設は、かつての「同和対策地域総合センター」だからです。

3つめは、公開できないような教育とは何なのかということです。滋賀県内の同和地区がどこかということは、誰でも分かることですが、同和地区が全て同じというわけではありません。住んでいてもそこが同和地区だと分からないようなところもあれば、そうだと分かってしまうところもあります。公開できないような教育とは、そこが同和地区だと分かるような教育ということを意味します。

一部の同和地区が忌避される理由は「不愉快な同和教育」であることは事実です。大阪で越境入学が問題になったのも、これが原因でした。もし、あなたに小中学校に通う子供がいれば「公開できないような教育」が行われている場所に住みたいでしょうか?

情報公開制度の本来の意義は、不都合な現実を隠すのではなく、不都合な現実を改善して、公開に耐えられるようなものにすることです。県教委がどのような判断を下すにしても、このことをよく念頭に入れるべきだと思います。

部落地名総鑑購入企業一覧

1975年のいわゆる「部落地名総鑑事件」で部落地名総鑑を買った企業の一覧です。出典は部落地名総鑑事件―その教訓と課題 (人権ブックレット 16)(1989年)、終わってはいない「部落地名総鑑」事件(1995年)で、結構有名な資料のようです。

部落地名総鑑購入企業一覧.pdf

名だたる企業が並んでいることも驚きですが、個人名も載せられていることに時代を感じさせられます。某電力系の企業のように、「しつこい同和研修がある」と噂される企業はことごとく入っています。過去に就職採用の同和枠があった鳥取三洋電機や中国電力の名前もありますね。

同和対策地域総合センター要覧

滋賀県の地域総合センターを網羅した資料である、同和対策地域総合センター要覧が届きました。

同和対策地域総合センター要覧(平成8年)

部分公開されたもので、地区名や施設名は黒塗りとされていますが、特に地元の方であれば、おおよそどの施設のことか想像がつくと思います。

重要なのは巻末の資料で、当時のセンターの位置づけがよく分かる非常に貴重な資料です。また、当時は同和地区の世帯票がセンターに整備されていたことが分かります。

それから、予算関係の書類も公開されました。これも地区名は黒塗りですが、市町と予算規模でおおよそ分かってしまうので、あまり意味がない気もします。1地区の事業費では虎姫が突出していることが分かります。

滋賀県同和対策新総合推進計画(平成3年度)

電子本「同和はタブーではない(1)」を発売しました

[2010.7.14 追記] おかげさまでご好評いただき、本日までに10部お買い上げいただきました。同和というテーマで、しかも電子本では画期的なことだと思います。もちろん、来月中旬までには続編を刊行いたします。次回は、法務局・法務省との攻防、さらにブログには載せなかったエピソードも掲載します。


同和はタブーではない

電子本「同和はタブーではない(1) ~同和地区を情報公開請求するとどうなるか~」を発売しました。150円です。以下のいずれかのサイトからお買い求めください。

http://atamaga.jp/dwa

http://p.booklog.jp/book/1735

端末の画面サイズに合わせたPDFをダウンロードできるので、お手元のパソコンでも、iPadでも、Kindleでも読めるという画期的なシステムです。

果たして、電子書籍ブームはメディアのタブーを打ち破れるのか、社会実験も兼ねて発売です。商品の説明は次の通りです。

2008年、滋賀県愛知郡愛荘町役場に同和地区の場所を問い合わせた市民が、部落解放同盟から糾弾された。

それに対抗し、著者は愛荘町役場に対して同和地区の場所を「情報公開請求」した。本当に同和地区の場所は秘密なのか?そして、同和地区はどこにあり、部落民は誰なのか?

メディア最大のタブーの核心に迫る、渾身のノンフィクション!

目次
・同和という陰のキーワード
・役場にかけられた1本の電話
・部落解放同盟と部落地名総鑑
・同和地区を問い合わせることは「悪」なのか
・公然の秘密
・糾弾会
・一般対策に偽装された同和対策
・文書不存在
・同和対策地域総合センター要覧
・処分のやり直し、そして長期化へ
・戸籍で部落民を判断することはできない
・部落はどこで、部落民はだれか
・愛荘町との攻防
・東近江市に対して訴訟を起こす

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