人権擁護局は質問に答えられず

法務局に対して同和地区住民は実在するのかという質問をしていましたが、昨日「個別の人権侵害事案についてのことなので答えられない」と回答してきました。結局、答えられずじまいということです。
代わりに「人権の擁護」という冊子を送ると言ってきましたが、調べてみるとインターネットで見られるようになっていたので、郵送は必要ないと断っておきました。早速読んでみると、同和問題について書かれていたので、引用します。

同和問題
「あの人は同和地区出身だから…。」などと言われて,結婚を妨げられたり,就職で不公平に扱われたりするなどの事案があとを絶ちません。同和問題の解決に向けて,差別意識の解消のための取組などが必要です。
同和問題について
 同和問題は,日本社会の歴史的過程で形づくられた身分差別により,日本国民の一部の人々が,長い間,経済的,社会的,文化的に低い状態におかれることを強いられ,今なお,日常生活の上でいろいろな差別を受けるなど,我が国固有の人権問題です。
 この問題の解決を図るため,国は,地方公共団体とともに,昭和44年以来33年間,特別措置法に基づき,地域改善対策を行ってきました。その結果,同和地区の劣悪な環境に対する物的な基盤整備は着実に成果を上げ,一般地区との格差は大きく改善されました。
 しかしながら,結婚,就職問題を中心とする差別事案はいまだにあとを絶ちません。国は,同和問題の解決に向けた取組を積極的に推進しており,法務省の人権擁護機関も,問題の解決を目指して,啓発活動や相談,調査救済活動に取り組んでいます。

この冊子は、人権擁護局の人権啓発活動に使われる冊子のようですが、同和地区がどこなのか知っている人に対しては、逆効果であると考えられます。同和地区出身者というのは、おそらくは同和地区に住んだ経歴のある人という意味になると思いますが、同和地区出身者が「結婚を妨げられたり、就職で不公平に扱われたりするなどの事案があとを絶ちません」ということが法務省の公式な見解であるなら、これを真に受けた人は、自分が差別されるのに同和地区に住みたいとは思わないし、同和地区で結婚して自分の子供を被差別者にしたいとは思わないでしょう。
前の記事で説明した通り、例えば大阪の同和地区は公になっているのですから、「大阪市旭区生江3丁目の一部」だとか「大阪市浪速区浪速東1丁目~3丁目」に住んだ経歴があれば差別対象になると、わざわざ人権擁護局が教えているわけです。
個別の人権侵害事案については答えられないということなので、一般的な意味で、この冊子の「同和地区出身者」とは具体的にどのような人を指しているのか、法務局に聞いてみました。また、以前私は人権侵犯事件の相手方ではないと言われてしまったので、被害者である「同和地区住民」として、今回の人権侵犯事件の経過を通知するように請求しました。いずれも回答は後日だそうです。

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