全国的には同和地区が存在するという法的根拠は存在しないので、法的な意味での同和地区は存在しないのですが、鳥取県においては確かに同和地区が存在します。
以前、取材のために鳥取市に電話したところ、「鳥取市に同和枠(就職上の優遇制度)は存在するのか?」という質問を電話口の方が「鳥取市に同和地区は存在するのか?」と聞き間違えたらしく、「鳥取市に同和地区があるかどうか知ってどうするつもりだ?」と言われて面食らいました。電話して聞くまでもなく、鳥取市に同和地区は存在します。鳥取市のウェブサイトで公開されているものをふくめ、同和地区が存在することを示す行政文書が多数あります。など、その最たるものです。具体的に何とは言いませんが、鳥取市内の同和地区の地名が特定できるような文書までもが公開されています。
部落地名総鑑を問題にしたり、身元調査お断り運動をやっていたりしますが、地域によってはあまり意味をなしてないと思われます。というのも、特に鳥取県の東部地域ではいとも簡単に同和地区を特定できてしまうためです。同和地区児童を明らかにする「立場宣言」もありますが、最近まで学校において実際に同和地区をまわる「村めぐり学習」が行われていました。また、同和地区の場所が特定できるような資料(例えば、○○地区ではこのような伝統行事があって、その背景には部落差別が…というような)が研修の場で配布されたりします。交際相手や、職場の同僚がどこに住んでいるのかは、知ろうとしなくても分かるものです。本当に悪意があれば相手が同和地区住民だと特定して、適当な理由をつけて交際を断ったり、試用期間後に解雇するということはいとも簡単にできます(と言っても、私は鳥取県民にそのようなことをする人はまずいないと思いますが)。
先月、和歌山県の人権施策推進審議会が「調査自体が人権問題だと指摘追及される恐れがある」として人権課題現況調査の実施に反対の意見書を出したことがニュースになりました。その理由は、「かつての(同和対策事業)対象地域を再認識させ、ここが地区であったと一般の意識に呼び戻すおそれがある」ということです。
鳥取県においては平成17年7月に同和地区実態把握等調査がしっかりと行われています。「同和関係世帯」を把握して、調査員が回るというものです。
それ以外にも、鳥取県においては同和地区の存在を一般の意識に呼び戻す行為は日常的に行われています。たとえば、同和地区が校区内にある「有地区校」では教師が同和地区の児童を把握している、といった実態です。同和対策を行うという事は、必ず同和地区や同和関係住民を特定しなければなりません。そして、そういった情報は必ず一般住民の目に触れ耳に入ります。「同和地区だから」という理由で行われる施策を、単に「必要だから」という理由で行われる施策に切り替えない限り、同和地区内・地区外という分け隔ては、これから先何世代にわたっても永久に続くでしょう。
特定される同和地区
コメント
コメント(1)
なめ猫♪ on 2006年5月24日 11:10 PM
児童の権利条約を政治闘争に利用する日教組(加筆修正)
一昨日、23日のことですがJRの駅構内で福教組の支部長が私に対して恫喝・暴行に及びました。教育基本法改悪反対の情宣を批判したことに対して組合員たちは野次や罵声を浴びせ、