保護者による反天皇制学習会と、順位をつけない運動会が行われる保育所

小学校での教条的な同和教育と、天皇制否定の問題は以前の記事でも取り上げました。今回は保育園にまつわる同様の話題です。
鳥取市内には、いわゆる「同和保育所」があります。これについては、鳥取市同和対策総合計画に関する記事で触れていますのでご参照ください。
以下は、とある同和保育所の保護者会の1998年度の活動計画です(保育園や地域が特定できる部分は伏字にしてあります)。

4月  総会(年間の活動計画・予算計画など)
5月  保育所職員との座談会
  (鳥取市同和地区子育て推進事業)
  「基本的生活習慣の確立」をテーマ
  保育所職員による寸劇
  クラス別座談会
  ○○○運動会(保・小・中保護者主催)
6月  親子遠足(村めぐり)
7月  講演会「親の行き方・子どもの躾」
  (鳥取市同和地区子育て推進事業)
8月  部落問題学習会
9月  体験者発表
  意見交流会
10月 反天皇制の学習会
  保・小・中保護者視察研修
11月 解放文化祭(保・小・中保護者主催/2年に1回)
  料理講習(鳥取市同和地区子育て推進事業)
12月 反天皇制の取り組み(親子で遊ぼう)
1月  保・小・中保護者学習会
2月  卒園児を送る会
3月  総会
新旧役員引継会

以前の記事でも述べたとおり、同和保育所と言っても同和地区専用の保育所というわけではありません。事実この保育所は同和地区外にあり、同和地区からは徒歩で20分程度の距離があります(バス通園が多いようです)。もちろん、ここに通う子供の多くはいわゆる同和関係者ではありません。ただ、一般の保育所と違うのは、同和対策事業で建設され、当時2名の「同和加配保母」が配置されていたことです。
この保護者会は、特に同和地区関係者による保護者会です。その結成のきっかけは、鳥取市同和対策総合計画に書かれているような、同和地区の子供に関する問題を協力して解決するため、とされています。
親子遠足(村めぐり)は「たくましくはばたく力の育成事業」の一環として、自分たちの村をめぐるとういうものです。この事業というのは、鳥取市に限らず、鳥取県下の様々な自治体の同和地区を対象として行われるものです。
体験者発表というのは、おそらく東部で同和教育を受けた方なら知っている「自分が差別された、あるいは差別した体験」を発表する会です。差別を受けたこともしたこともないと思っていた人も、これで差別されたことやしたことに気づかされる、ということです。
問題の反天皇制学習会については、以下のようなものです。
(月刊「部落解放」通号446より引用)

また、十二月二十三日には反天皇制の取り組み「親子で遊ぼう」を行います。これは一九九三年度から実施しているもので、「なぜ天皇だけがみんなの祝福をうけるのか。天皇制がある限り部落差別はなくならない」と、保護者会として親子で一日楽しく過ごし、天皇誕生日に反対する取り組みです。また、一九九五年度からは、この取り組みにむけて事前に保護者会の学習会を実施します。

そして、私が驚いたのは次のことです。こういった教条的な同和教育は鳥取と言えど相当批判されたはずで、もう姿を消したものと思っていました。実際、1980年代はこの保育所でも運動会の徒競走では順位を付けています。
(同じく月刊「部落解放」通号446より引用)

また、いまの保育所の運動会では、一位・二位・三位などの順位をやめていて、順位に関係なく、最後までがんばって走ることに意義があると教えてもらっていますが、ある保護者からは、「このあいだ、小学生の子どもが一〇〇メートル競技で最後だったけれど、『ぼく、最後までがんばって走ったで』と話してくれた。子どもにがんばることの大切さを教えてくれたことに感謝している」という意見もありました。


追記2006年2月9日
実は同和加配保母というのも初めて聞く言葉なんですよね…
小学校の同和加配教員はよく知られていますが、幼児教育でもかなり前から優遇措置がとられてきたわけです。
にもかかわらず、なぜ未だに同和地区児童の学力や行動に問題があると言われるのか。
考えられる原因としては、
・このような偏向教育による悪影響(向上心、協調性の欠如など)
・同和加配の保母や教師が「同和地区の子供」という先入観を持って評価するため
さて、どちらでしょう。
教育に関してはこんな実験結果があります。
あるクラスの子供を学力とは全く無関係に2つのグループに分けます。そして、クラスを担当する教師に片方のグループは成績優秀で、片方は成績が悪いグループであると事前に知らせておきます(もちろん、「ウソ」を吹き込むわけです)。そして、しばらくそのクラスを担当させた後、テストを行ってみると、事前に成績優秀とされていたグループは本当に成績が良くなり、そうでないグループは悪くなった、ということです。
同和加配教員(保母)は同和地区の子供の成績には問題があると事前に知らされるでしょうから、この実験の結果の通りになりそうですね。

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